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旭岡山ぼんでん
〜ぼんでん奉納(秋田県横手市)〜
「ジョヤサッ!ジョヤサッ!!」 
掛け声勇ましく若者たちが『ぼんでん』をかつぎ、激しくもみ合いながら先陣を競って旭岡山神社に奉納する。2月17日、秋田県南部にある横手市・厳寒の雪深い街が熱気に包まれる。 

 横手の『ぼんでん』は毎年2月17日に行われ、その歴史は250年にもなる。各町内・職場の若者たちが五穀豊穣、町内安全、商売繁盛、除災招福等を祈願するため神に『ぼんでん』を奉納し、無事奉納の際はその年の幸運が授かるとあって男たちの志気はいやがおうにも盛り上がる。 


 
 『ぼんでん』とは遠目でも見えるように大きく作られた幣束(神祭用具のひとつ)のことで、横手市の『ぼんでん』は5m位の細長い丸太の先に、円筒形の竹かごをとりつけ、それに色彩あでやかな布や麻糸を垂らし、しめ縄・御幣を下げ、頭の上に意匠をこらした頭飾りがつけれらており、その重さは30kgにもなる。
 左の成人男性の身長と比べて、いかに大きいものかおわかりいただけるだろう。
 秋田県内には他にも『ぼんでん』まつり(秋田市太平三吉神社大曲市花館の川渡りぼんでん等)があるが、この横手市の『ぼんでん』の特徴は例をみないほど大型であることと、頭飾りが豪華絢爛なことにある。
 横手の『ぼんでん』は頭飾りの豪華さも競われ、前日の16日にはコンクールが催される。その年の干支をモチーフとしたものや、武者人形などどれも美しく、力強さが感じられる。
「利家とまつ」 今年の干支「馬」 中にはこんな頭飾りも・・・

 市役所前に集まった『ぼんでん』。ここから4km先の旭岡山神社を目指す。色彩あでやかな約40本の『ぼんでん』が立ち並ぶ様は、真っ白な雪に覆われた街によく映える。  秋田荷方節の唄に合わせ、「ジョヤサ!ジョヤサ!」と男衆がかけ声勇ましく、ホラ貝を吹き鳴らしながら旭岡山神社を目指し市内を練り歩く。
 各町内・職場ごとに揃いのはんてんを着て、足には滑り止めのわらじを履く。その姿はまさに「粋」だ。  重さ30kgにもなる『ぼんでん』をたった一人で担ぎ、4km歩いた上に山頂に登るのだから大変だ。
 杉の古木立ち並ぶ旭岡山神社に『ぼんでん』が入ってきた。いよいよ『ぼんでん』奉納が始まる!  最初の関門、「おにょうさん(仁王門)」。二礼二拍した後、合図とともに一気に突っ込む!!
 先に門をくぐった男衆が後から来た『ぼんでん』を通させまいと行く手を阻む。人手の少ない『ぼんでん』は二度三度と戻される。通るためには、かけひきも必要になる。  無事「おにょうさん」をくぐり、今度は本殿を目指し急な参道を登る。ただ歩くだけでも息が切れる坂を、『ぼんでん』を担ぐ男衆は勇ましく登っていく。
 鳥居をくぐった後のこの急な坂を登らないと本殿へ行くことが出来ない。町内会・職場が一体となって駆け上がる。  最後の関門、本殿入口。男衆と『ぼんでん』が一気に突っ込む!!
 「ジョヤサ!ジョヤサッ!!ジョヤサッッ!!!」無事『ぼんでん』を奉納しようとする者たちと、それを阻止しようとする者たち両者入り乱れ、もみ合い、熱気で湯気が立つほどだ。
 本殿へ突っ込む男衆。人手の少ない『ぼんでん』は、1本では簡単に押し戻されるので2・3本まとまって突っ込む。これも無事奉納するための作戦だ。  激しいもみ合いで、この日のために趣向をこらして作った『ぼんでん』もボロボロになり、若者たちも勢い余って喧嘩を始めるが、みんな覚悟の上だ。そうした苦労の末にようやく『ぼんでん』奉納となる。

 
 同じ時期に行われる「かまくら」が静の祭りであるのに対し、この『ぼんでん』は動の祭りである。横手の雪祭りのフィナーレを飾るこの祭りには、「『ぼんでん』が終われば春が来る」…長い冬の間、雪に閉じこめられていた横手の人々の願いが込められている。

 
  問い合わせ先・会場へのアクセス
横手市役所: http://www.yhk.yokote.akita.jp/yokote/index.html
0182−32−2111(代)
横手市観光協会: http://www.yokotekamakura.com/index.htm
0182−33−7111

 
取材・編集:平鹿総合農林事務所 土地改良課

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