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 「ウォーウォー、泣ぐ子いねがー、親の言うごと聞がねガキいねがー」
 「こごの家の初嫁(初婿)朝起ぎするが、すねがー、ウォーウォー」
 なまはげ柴灯(せど)祭りは、2月8〜10日の三日間、男鹿市北浦の真山(しんざん)神社で行われた。この祭りは、神事「柴灯祭」と民俗行事「なまはげ」を組み合わせた観光行事。昭和53年、「男鹿のナマハゲ」の名称で国の重要無形民俗文化財に指定されている。(取材日:2002年2月8日)
真山神社神殿入口・・・「柴灯祭」は、真山神社の吉例神事で、平安時代以降に男鹿真山に仏教文化を築いた修験者によって始められたと言われている。真山山頂に鎮座する本殿は、山岳信仰の跡形を残しながら、国家安泰、五穀豊穣、海上安全の守護神として崇敬されている。
 
柴灯火・・・柴灯(せと)は、神聖な火を焚いて行う神仏の祈祷法の一つ。1月3日の夜、境内に松の木で柴灯火を焚き上げ、この火で焼いた大餅を霊峰真山に座する山神に献じ、その年の村内安全、五穀豊穣、大漁を祈願する。
湯の舞・ちん釜祭・・・「湯の舞」は、男鹿地方独特の祓い神楽を奉納する。「ちん釜祭」は、古い伝統的な湯立ての神事で、大釜に湯を沸かし神官が呪文を唱えながら、ワラボウキで湯をかき回す。この湯立てには、海の波や荒れを鎮めるという信仰がある。
なまはげの面への入魂儀式・・・なまはげを扮する若者たちが、参道入口の石段に神の入った面を授かり、身につける。この儀式で若者たちは、なまはげと化し山へ戻って行く。
 乱入したなまはげ・・・なまはげが参道入口から観客の中に乱入し、境内を暴れ回る。
 男鹿市では大晦日に約60の地域で一斉に行われている。身にまとっているのは、ワラでできたケダシと呼ばれるもの。なまはげは、家の中で暴れてケダシをたくさん落とす。そのケダシを頭や病気の患部に巻き付けると、疾病平癒や無病息災を祈願できるという言い伝えがある。ケダシが落ちない場合は、お年寄りなどがなまはげのケダシをむしり取ることもあった。
乱入後のなまはげと記念撮影。 運の餅抽選会。お年玉入り大餅が当たる。
なまはげが落としたワラを持つ観光客。このワラを頭部や病気の箇所に巻くと無病息災、疫病治癒の祈願が叶う。 柴灯火で焼いた大餅を切り分け、なまはげが観光客に配る。この護摩餅は、災難除去の御護符(おごふ)としてご利益がある。
「なまはげ太鼓」、「なまはげ踊り」に続いて、祭りのクライマックス「なまはげ下山」が行われる。
松明をかざしたなまはげが、闇の中から現れ、雪山から降りてくるその勇壮な姿は幻想的で神秘にあふれ、見る者を魅了する。そして再び観客のもとに降り立ち、境内を練り歩く。
なまはげに似た秋田の伝統行事
能代市「浅内なごめはぎ」・・・大晦日に行われる浅内地区の伝統行事。男鹿のなまはげに似た行事だが、鬼の面ではなく番楽の面を使い、家々を回る。ナゴメとは火膚(ひがた)のことを言うとされ、怠惰な者をこらしめる意味があり、「男鹿のなまはげ」と同じだ。 象潟町小滝「アマノハギ」・・・小滝部落に伝わる小正月行事。青年二人が一組になり、ケラを身につけ、カマスを背負い、面と毛を被り、マサカリを持って「ワリゴドサネガー」と叫んで、子供のいる家々を回る。「男鹿のなまはげ」と同じものであると言われている。

取材:秋田総合農林事務所土地改良課

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