下川原駒踊タイトル
Traditional Horses Dance for a good Harvest at Shita-Kawara
 
  鹿角市花輪下川原地区では、毎年の農作業が本格化する直前の4月19日、伝統の「下川原駒踊り」が行われている。

 今年もまた、夕闇せまる夜6時をすぎたあたりから、下川原地区の氏神である「稲荷神社」近くの「下川原地域活動センター」には地域の人々が続々と集まり始め、宵祭りの準備が始まった。

 今年は地区の小学1年生から6年生までの男の子6人女の子9人、さらには男性2人女性12人の計29人が参加。男性は紅白ののぼりをたてた木製の騎馬にまたがり、女性はたすき掛けの早乙女姿で準備に余念がない。踊りは3日前から練習済み。

 そして午後7時、踊り前の豊作祈願を済ませた後、「稲荷神社」前の広場で、笛と太鼓の音にあわせ、美しくまた威勢の良い駒踊りが始まった。

稲荷神社への祈願
今年の豊作を祈願し、氏神様への挨拶から踊りは始まる
 
      
 この村を開いた佐藤近江の子孫がほとんどなのか、この下川原地区はほとんどが佐藤姓。この「駒踊り」も佐藤近江が三河(愛知)から高屋舘に移り住んだ際に伝えたとされる。

 もともとは毎年旧盆のころ豊作を祈願して奉納され、脈々と受け継がれてきたと思われるこの「駒踊り」だが、戦後、一時途絶えて消滅寸前であったという。しかし、昭和45年、地区の古老たちが佐藤文夫氏を会長に「下川原駒踊保存会」を結成し、16種あったとされる踊りのうち、8種を伝承。その時から毎年4月19日となり、現在まで約30年ほど続けられている。

 その努力が実ってか、昭和52年2月4日には鹿角市の無形民俗文化財指定を受け、今に至っている。

駒踊1
男たちはのぼりを立てた騎馬にまたがり駒踊り
早乙女1
女たちはたすき掛けの早乙女姿で優雅な舞い
駒踊2
汗だくになりながらひたすら跳ね続け回り続ける
早乙女2
女性たちはあくまでも優雅に美しく
男の子
女の子
ちいさな子供たちもしっかりと伝統を引き継ぎ、次の世代へ、また次の世代へ

 

 伝承された8種の踊りは、「街道渡り」「棒使い」「奴舞(ザイ)」「「奴舞(扇)」「つがい駒」「奴舞(奥山)」「奴舞(扇)」「駒奴(ゴエヨシ)」と続く。にぎやかに勇壮に、そしてしなやかに美しく披露されるこれらの踊りを、まわりからはあたたかい目が見守る。

 息子さん、息子さんのお嫁さん、さらに孫の3人が参加する佐藤さん(名は失念!)は笑顔で話してくれた。

「毎年楽しみにしているのよぅ。村の行事としてね、ずぅっと昔から一年に一度だけみなで
集まってね。あたしの息子はあの大人の駒よぅ。嫁も孫もみんな参加してるのよぅ。」

 小学校6年生の佐藤しょうへい君は子供踊りとしては今年が最後。3年生から毎年踊っていたという。今年は4年生の弟こうすけ君と一緒に参加。お父さんはお囃子の笛を担当。家族ぐるみで地域の伝統を守る。
 

佐藤しょうへい君
6年生の佐藤しょうへい君。今年が最後の踊り
みんなで一緒に
校長先生と一緒に記念撮影
締太鼓 
 踊りが終わり記念撮影タイムになってもひとり鎮座する囃子の締太鼓。実はもともと太鼓はなかったのだが、30年くらい前から「寂しいのでつけた」とのこと
稲荷神社本殿 
 地域の氏神様である「稲荷神社」本殿。大人たちは奉納の後、ここで直会(なおらい)をする。子供たちは地域活動センターへ。
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 国道282号、東北自動車道と米代川に挟まれたこの「下川原地区」は、このような伝統文化が脈々と受け継がれてきているほか、地区の東側にはトゲウオが生息するなど、自然豊かで美しい環境にめぐまれたところ。

 この春の例祭の宵祭り「駒踊り」の奉納が終わると、この地方の農作業も本格化する。

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取材・編集:鹿角総合農林事務所 土地改良課

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