仙北郡千畑町立千屋小学校
 
 H12年夏、千畑町の地元有志「トゲウオを守る会」と秋田県立大短期大学部農業工学科の主催で開催された「しずの学校」をきっかけにして、千畑町立千屋小学校では湧泉の調査や環境庁のレッドデータリスト(平成11年2月18日公表。ブックは現在作成中)や秋田県版レッドデータリスト(第一次:平成11年6月9日公表)で絶滅危惧種 IA類に指定されているイバラトミヨ雄物型(通称ハリザッコ)の飼育や観察に取り組んできました。
 そしてより深く地域の自然環境や生物について学ぼうと、ビオトープの造成を計画。県で推進する「ふるさとドリームアップ事業」による助成をうけ、卒業生やPTA等の地元住民や企業、町役場の協力、県の仙北平野土地改良事務所の技術的なアドバイス等を得て、池作りをおこない、最終的には親と子が協力しながら池と水路に石を積み、H13年10月25日無事完成を迎えました。
 完成したビオトープの名前は校内で募集した結果、6年生の伊藤知佳さんの名付けた「ドリームトープ」ときまり、11月12日の完成式ではそのお披露目と、ハリザッコと餌となるヨコエビの放流がおこなわれました。

 千屋小学校に隣接する旧千屋中学校跡は松や杉、他の落葉樹の深く美しい緑に覆われていた。  前庭には当時の池(L:10.0×W:8.0×D:0.9m)が残っていた。この池から水路をひいて下流に新たに池を作る。
 卒業生や親もいる地元企業の協力も得て、池づくりがはじまった。  重機で大まかに掘削した後は、卒業生やPTAなど地元住民の細やかな作業がはじまる。
 親たちによる池の下地作りの間、子ども達は思い思いのデザインで石に将来の夢を書き込んでいく。 「何が描けたのかな?」
 いよいよ子ども達の夢を描いた石をみんなで積み始める。  久しぶりに子どもの頃のような土遊びでがんばるお母さん達も顔が生き生き!?
「重いよぅ・・。早くぅ・・。」  きれいに積み上げられていく「夢の石」。
 完成した池と水路の通水式。自分達でつくった水路に水が流れ思わず歓声が上がる。 「みんなよくやったね。」
水をたたえた池と水路。  手前が昔の池。中が連絡水路。奥が新たに造成した池(L:10.0×W:8.0×D:0.7m)。

 
ビオトープ完成式によせて(千屋小学校 学校だより「松並木」より要約)

11月12日に千屋小学校体育館で開催されたビオトープ完成を祝う完成式での挨拶

千屋小学校長:鈴木明美 仙北平野土地改良事務所主専:三浦新七
 千屋小学校の「夢」でありましたビオトープの完成をお祝いする会にご出席いただきましてありがとうございます。
 数年来「千畑町を知る」という学習を通してたくさんのことを地域の皆様から教えていただきました。
 その中で公民館ですすめてくれた「シズの学校」に参加した子どもたちを中心に、自然豊かな千畑町に住む「ハリザッコ」に注目し、その生態などを学習するうちに、千畑町の自然について今まで以上に考えるようになりました。
 そこで校庭にビオトープを造って観察できないかという夢が膨らみ、県の「ふるさとドリームアップ事業」で実現できないかと文字通り夢のような計画を立てたのでした。
 ビオトープと一口に言っても、どこから準備を始めたらよいのか皆目見当がつかず足踏み状態だったのを、皆様の知恵をお借りしたおかげで、着々と計画と工事が進み、子どもたちの成長を願う皆様にすばらしい魔法を使っていただき夢のビオトープが姿を現したのです。
 さて全校の皆さん!Dreams Come True.みんなの夢がかないました。私は毎日あの場所に出かけて行って幸せな気分を味わっています。
 みなさんはきっと、千屋小ビオトープで、この後、地球について、環境について、生きているということについて、命の不思議について、自然の大きさについて、千畑町のよさについて、私たちの未来について・・・などなど、たくさん学習してくれることでしょう。想像すると体があたたかくなって元気が出てきます。
 みなさんありがとうございました。
 こんにちは!とうとうみんなが待ち望んでいた池が完成しましたね。おめでとうございます。
 池が完成するまでのことを思い出してみましょう。
 お父さんお母さんと古い池の草刈りや泥上げなどの掃除をしました。
 みんなの大先輩である、千屋小学校を卒業した大人の方々が穴を掘ってくれました。
 北小屋のおじいさん達が池の石積みなどしてくれました。
 それからみんなは自分の石に将来の夢を書いたり絵を描いたりしました。
 池作りの終わりには、一人一人が創った「夢の石」をみんなで校庭から運んで、先生や大人の方々に手伝ってもらい池の上に飾りました。
 覚えているかな。ゆっくりと水が池に入ってきたときのことを。あの時はうれしくて、みんなで万歳をしましたね。
 そして、先生やお父さん、お母さん、おじいさん、おばあさんや地域の方々が「みんなの夢をかなえさせてあげたい」、「小学校時代の楽しい思い出を作ってやりたい」と思い、みんなと一緒にがんばってこの池が完成したのです。
 みんなの夢とたくさんの人の思い出が入っている、こんなにすばらしい池は世界中どこにもありません。世界中にたった一つ、千屋小学校のここにしかないのです。
 みんなが小学校を卒業していつか大人になったとき、きっと、みんなで協力して造ったこの池のことを思い出すことでしょう。
 私も、みんなのおかげで池作りに参加することができました。そしてすばらしい思い出を作ることができました。
 みんなと、今日ここにご出席の皆様にお礼を言って私のお祝いの言葉とします。

6年生の伊藤知佳さんによって名付けたられた「ドリームトープ」 「ドリームトープ」名付け親の表彰式
放流された約200匹のハリザッコ 秋の冷たい雨の降る中、ハリザッコの放流がおこなわれた

  
関連ページ  絶滅危惧種イバラトミヨINDEX
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