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「しずの学校」以降の継続的な取り組み


 2000年7月23日から行われた「しずの学校」(千畑町土崎地区魚命救助作戦)をうけて、千畑町立千屋小学校では、4年生の社会科の授業と5年生の総合学習の授業で、仙北平野の農業水利の歴史やイバラトミヨを含む自然環境と農業の関係等を学ぶ、しずの学校の言うなれば「出張授業」が開始されています。

 これは、「しずの学校」に参加できなかった子ども達にも同じ体験をと言うことで、秋田県立大短期大学部農業工学科の先生や秋田県仙北平野土地改良事務所の技師が講師となり、学校授業の外部講師という形で授業を行っているものです。

 2000年10月5日には、千屋小学校の5年生の総合学習の授業で、イバラトミヨの生態や仙北平野の自然環境について秋田県立大短期大学部農業工学科講師の神宮字寛先生が、仙北平野の農業史・水利史および自然環境とほ場整備、湧き水の仕組み等の話について秋田県仙北平野土地改良事務所の泉谷技師が、それぞれ授業を行い、実際にイバラトミヨの生息が確認されている地域にある清水に行き観察会も行いました。

 2000年11月15日には、4年生の社会科の授業で「田沢疏水の今昔」と題し、仙北平野東部に広がる扇状地帯に水を引こうとした歴史、強酸性の玉川の水を改善し用水利用する為に取り組んだ先人達の知恵、貴重な動植物と農業との関係、田沢疏水によって開かれた開拓地の人々の歴史等を紹介したもので、秋田県仙北平野土地改良事務所の泉谷技師が授業を行いました。

 それぞれの授業は、黒板だけでなく、パソコンやビデオとプロジェクターを用いて、写真やムービー、アニメーション等もふんだんに取り入れたもので、「扇状地」とか、「強酸性水」とか「掛け樋」等と言った小学生には難しい言葉も、子ども達には理解しやすいような内容にしたものです。

 また、仙北平野の自然環境は人の手の加わっていない原自然ではなく、多くの人々の手により守られているということを再認識し、また農業人口の減っている昨今、どのようにしたら農業を、ひいては自然環境を持続的に守っていけるかを子ども達とともに考えるきっかけとなる、よい機会となりました。

 これらは学校の教科書には載っていない内容も多く、自分達の住む仙北平野がどれだけ自然環境に恵まれていて、またどれだけ多くの人々の知恵と努力が注がれてきた大地かと言うことを知る、非常に貴重な体験になったようです。


 仙北平野を潤す「田沢疏水」の開削の歴史を学んだ4年生。家のすぐ近所を流れる用水路が、多くの人々の知恵と努力と願いに支えられて作られたことを初めて知り、驚きと感動を隠せない。

 

 立派な機器のそろった学内のメディアセンター(視聴覚室)は絨毯敷きで、室内は靴下で歩き回れる。ラフに座って講義に耳を傾ける子ども達。ムービーによる解説は特に好評だったようだ。

 

 ハリザッコの生態や農業と自然環境について学んだ5年生。まわりの子ども達と相談しながら、貴重な映像や資料から大切な情報を自分の糧としていく。

 

 子ども達とコミュニケーションをとるためには、先生方の前向きな強力が不可欠。できること、やれることはどんどんやってみる、と言う環境づくりは、先生方の努力の賜物。

 

 パワーポイントでレイヤーを重ねて作った簡単な動画。溶透法や中和法など酸性の強い玉川の水を、いかにして農業用水として使えるようにしたかを解説している。

 

 

 こちらは田沢疏水や第二田沢疏水など、玉川から取水して仙北平野を潤している用水路の解説。古くは「御堰」「白岩堰」等が掘られ、最近では「仙北平野1号幹線水路」等も加わっている。昔から東の台地は用水不足、西の低地は排水不良に悩む地域だった。

 

 ほとんどが手作業で掘りすすめられた初期の田沢疏水の工事。しかし自らの手で原野に水を引き込めると言う期待と喜びからか、工事に携わっている当時の人々の写真は、笑顔が多い。

 

 奥羽山脈から西向きに流下するいくつもの川を横断するために、田沢疏水には多くの掛け樋やサイフォンが作られた。酸性が強い為、丈夫な木製の掛け樋を作るのには多くの木が伐採された。

 

 8月11日の第二回「しずの学校」で子ども達の手により作られた千畑町本堂城廻・土崎小荒川地区の「しずマップ」に、講師が歩いて撮ってきた写真を重ねて紹介。自分の家の庭にあるシズが出てきて得意になる子供も。湧き出ているのがわかるムービーやハリザッコの泳ぐ姿をとらえたムービー等も挿入されている。


 秋田県立大短期大学部農業工学科による、シズややその付近の水路などに生息する動植物の調査や水温・流速等の観測方法の紹介。この地道な調査活動は雪の積もる冬期間も続けられている。

 




4年松組・竹組の子ども達から寄せられた感想文
(抜粋および漢字等の修正をしています)

 玉川の水が超酸っぱくて、田沢湖でうすめてちょっと酸っぱい水にするなんて、昔の人はよく考えたなと思いました。でもそれでクニマスが全滅してしまったのはかわいそうだと思いました。
 9月の学習発表会で「たざわのたつ子」をやりましたが、その最後のほうにクニマスの話がでてきたのですが、もうクニマスがいないかもしれないときいてすごく悲しかったです。
 今から2700年前の縄文時代の終わりころにお米が伝わってきたと聞いてびっくりしました。私は「日本に伝わった」のではなく「日本から伝わった」とばかり思っていました。
 わき水は私の家の近くにいっぱいわいていてそこに魚がすごくいっぱいいます。私はそこで魚とりをします。私たちの町は自然がいっぱいであふれているんだなぁと泉谷さんのお話をきいて思いました。あと、お米の花が2時間だけしか開いていないと言うこともはじめてしりました。
 千畑にあんなにきれいな水がわいているなんてしりませんでした。イバラトミヨという魚がいたことも初めて知りました。
 超酸っぱい水を土にしみこませてちょっと酸っぱい水にするなんてびっくりしました。あと田沢疏水の起工式を昔の千屋小学校の体育館でやったときいてびっくりしました。
 スクリーンに写しながら説明してもらったので見やすかったし聞きやすくてよかったです。ムービーも楽しかったです。
 手作業でトンネルを掘ったりしたのは大変だったと思います。でも大変な仕事なのにみんなうれしそうに仕事をしていて、私にはうれしそうに仕事ができないだろうなぁ〜と思いました。
 クニマスのようにぜつめつしそうな生き物がいると言うことを聞くと悲しくなります。イバラトミヨのすむ所はなくなりつつあるんだなあといやだと思います。やっぱり秋田県はたくさん動物がいるのがじまんだと思います。
 田沢疏水に落ちて多くの人が亡くなったときいてびっくりしました。私の家の近くには田沢疏水に似た用水路があるので、気を付けようと思います。
 玉川の水が酸っぱいと聞いてちょっと飲みたいと思いました。あとクニマスをとれば500万円ときいて、私もとってみたいと思いました。
 ぼくは千屋小学校の前の体育館で田沢疏水をはじめる式をしたなんてびっくりしました。それに全長が30kmもあるなんてしらなかったし、そんなに長い距離を昔の人はよくつくったなぁと思いました。

松林のうつくしい、千屋小学校の校庭で5年生と

4年生の感想文集

 千屋小学校では他にも、「田沢疏水」の開削や開拓の苦労話などを地元の年輩の方を講師に招き語り部授業を開いたり、仙北平野の水利施設を現地見学にいったり、あるいは田沢湖にまつわる伝説を自作の劇で演じるなど、仙北平野の農業史、水利史、自然環境等を学ぶ授業への取組みが盛んです。

 また、県仙平事務所では農業と自然環境との共生を目標として掲げ、仙北管内の水利施設や湧水等にまつわるわだいをまとめたウォッチングマップの作成や近自然工法等にも取り組んでおり、また多様化するニーズに合わせ開かれた行政を目指していて、今後もこういった交流を増やしていきたいとしています。

 

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