東成瀬村の「村の虫」はホタル。
 夏の風物詩として昔は村内の至る所に見られたホタルも昭和45年頃を境にその数も減少してきた。東成瀬村では平成7年に「ホタルの里公園」を整備したことをきっかけとし本格的にホタルの保全活動に取り組んでいる。

 また、平成12年にはホタルの里づくりの活動をより一層促進することを目的とし「東成瀬村ホタル研究会」を設立した。活動の主な内容は、「ホタルの幼虫の人工飼育と放流」「ホタルの生息数の調査」「ホタルの生態の研究や勉強会」「子供達の保全活動の支援」など様々。

 しかし、ホタル研究会会長である佐々木克郎東成瀬村教育長は、「ホタルの人工飼育はあくまで一時的な措置。ホタルを通して地域の自然、環境を大切にする気持ちが高まることへのきっかけ。」と語る。その言葉通り、村民の自然環境への意識の高まりは年々向上しており、自然なホタルの乱舞をめざし村民一丸となった取り組みが続いている。

ホタル保護の発信地「不動滝ホタルの里公園」はふるさと水と土保全モデル事業(H6〜H7)を契機に創設された。公園内にはホタルの実験施設や親水広場がある 公園内にあるゲンジボタル増殖実験施設。
平成7年にホタルの幼虫の人工飼育用に整備された。
当施設は、ホタルの生態研究だけではなく、小学生の野外学習、各種研修会等の場として幅広く用いられている。

公園に隣接するホタル水路。地元では小貫山堰と呼ばれ古くから農業用用水路として親しまれてきた。H6〜H7にふるさと水と土保全モデル事業によりホタルの生育に適した水路に整備された。

老人クラブによる公園の美化活動。ホタル公園内の花壇、トイレなどの施設は管理がとてもよく行き届いており利用者には大変好評である。 平成7〜9年に村内のホタルの生息分布調査を実施し、ホタルマップを作成した。これを機に村民のホタル保護活動への関心が一層高まり、現在もホタル観察の指標として用いられている。 平成7年に村で作成したホタルの生態を紹介したパンフレット「東成瀬村のホタル」。初めてホタルを見る人にもわかりやすい内容でホタルのガイドブックとして活用されている。
ホタルの成虫と幼虫。幼虫は成虫から想像がつかないグロテスクな姿をしている。幼虫の餌はカワニナ(巻き貝の一種)。 11年度には東成瀬小学校の児童がゲンジボタルの幼虫の越冬飼育に取り組んだ。児童の熱心な飼育と観察により12年度5月に無事成虫の羽化が確認された。 12年7月8日、15日の両日、ゲンジボタルの最盛期に合わせ開催された「森の仙人学校」。
村内外から多数の親子連れが参加した。
多くのホタルが舞うなかでのホタル教室や仙人食と称した取れたてのトマト、キュウリのおいしさには感動させられた。
村の自然を活かした心温まる企画に参加者一同大変満足していた。

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ホタルの幼虫の放流活動