秋田県農林水産部農業関係補助事業に係る第三者委員会 要旨


◎開催日時:平成16年2月19日(木)午後1時〜3時
◎開催場所:秋田県庁 特別会議室
◎出 席 者:(委員) 佐藤委員(委員長)、堀井委員(副委員長)、稲元委員、松本委員
         (県)  参事(兼)農畜産振興課長、農林政策課長、農山村振興課長、
             水田総合利用課長、関係各課担当者

1 開 会

2 あいさつ (農山村振興課長)

3 議 題 (佐藤委員長が議長となり進行)

・ 事務局から、今回の議事の概要と会議資料の公表を県ホームページ上で行う旨委員に提案し、了承。

(1)秋田県農林水産部関係補助事業について
・ 事務局から、資料に基づき、次の各事業についての説明。
   @ 経営構造対策事業、アグリ・チャレンジャー支援事業について
   A 生産振興総合対策事業について
   B 事業実施地区の事例紹介

(2)意見交換

(委員)
・ 事業を採択する上で、それぞれの市町村の優先順位というものはあるのか。別々の事業でいろいろできるようになっているようだが、例えば、昨年はある町が実施したら、今年は別の町が実施するとか。昨年はこっちの事業の予算をもらえば、今年は別の事業をやるとか。市町村がダブらないように、まんべんなく全部の市町村がやれるようにしているのか。
(県)
・ 経営構造対策事業の場合は、一般的には、事業実施に当たっては、事業実施前に1年間、地域の目標設定をどうするか、どのような機械施設を導入するか等について、地域で合意形成を図るためのソフト事業を実施することになっている。同じようなことができる生産総合事業との事前の調整を図ることはあるが、事業計画・目標の内容がしっかりしているところから実施していくことになる。

(委員)
・ 太田町の新規就農者の確保目標が毎年2名とは頼りない数値と思うが。
(県)
・ 計画目標を2人と設定したのは、過去の新規就農希望者数の傾向からこの程度の設定としている。太田町では隣接して農業情報センターがあり、指導体制がしっかりしている。4〜5名になっても対応できると思う。農地1.8haとガラス温室、ビニールハウスをこの2名が独占するのではなく、野菜・花などの新規作物・新品種の導入試験等 リスクを伴う試験・実証展示を行っており、町の農家の研修の場としての役割も果たしている。

(委員)
・ 現在、県全体で認定農業者はどれくらいいるのか。毎年増えているのか。
・ 専業農家では女性の役割が大きいと思うが、女性が全面に出て活躍できるよう、力を入れてもらいたい。
・ 認定農業者を評価項目とする場合は、人にもっと焦点を当てて評価することが大切であり、今後の評価の事項として考えてもらいたい。
・ 認定農業者制度は、男女関係なく評価される仕組みになっているのか。
(県)
・ 本県の認定農業者数は現在約7,600人となっている。毎年増えており、一時は年間1,000以上の増となった時もあったが、ちょうど今、認定の更新時期となっていることから、300人〜350人程度の増に留まっている。
・ 先日開催された認定農業者の全県大会でも、女性の役割・力が大きいことが強調されていた。県では直売所活動への支援などを行っている。
・ 認定農業者については、一般的に個人ではなく会社のような考え方で、経営体としてとらえており、家族経営の代表者が認定農業者になっている。妻や後継者も認定農業者になることはできるが、なかなかむずかしいのが実態である。

(委員)
・ 大きな施設を作って、それを評価するに当たって、これだけの少ない項目で評価してよいのかと感じる。設定された目標がこれだけ(全国共通目標・地域選択目標、水田目標)ということなのでしかたないけれども、もうちょっと情報が欲しいと思う。
・ 先程の説明で、評価の手法がまだ定まっていないという話もあったが、行政側として、もっと立ち入った自己評価をして、フォローして、それを見せてもらうことも必要と思う。
・ 就農人口がどれくらい増えて、どれだけ作物が増えた、出荷が増えて生産高があったか、そういう具体的な数値があれば、この設備をいれたことのよって、どれだけの効果があったかビジュアルにわかると思う。
・ 結果として現れた数字で評価する方法もあるが、もう一つの評価の方法として、まだ結果として数値には表れていないが、こういう兆候があるという「語りの情報」でもよいのではないだろうか。そういうコミュニケーション情報があると、ただお金を使っていることではないということが分かってもらえると思う。
(県)
・ 経営構造対策事業が始まったのは平成12年度からで、秋田県の場合、平成13年度に六郷町が認定されたのが一番最初。施設によって、どのような評価方法が適当か検討することがもっと必要であり、今後だんだん、他の事業でも、このような評価が行われることになると思う。

(委員)
・ 5年間の評価期間が終わった時点でもう1回最終的な何らかの評価がされることになるのか。その場合、どういう項目で評価することになるのか、非常に難しいと思われる。
・ 県の方では、我々に説明するデータの他に、これら目標達成以外の内容についても事業主体の方に求めているのか。
(県)
・ 毎年の目標達成プログラムがあり、毎年度評価され、同様に、最終年の目標達成の評価が行われる。
・ 経営構造対策事業の場合は、施設整備はあくまでも手段であり、到達すべき目標は全国共通目標と定め事業を進めるというやり方をとっている。そして、さらに地区毎に選択目標、例えば、六郷町の場合、整備する施設が加工施設・直売所なので、施設の販売 額を目標の1つとし、さらに、9名の雇用を確保することを目標としている。このような地域独自の目標を5つ6つと設定することも考えられるが、決められた最低限の数を設定している。

(委員)
・ このような委員会の委員になると、何をどのように評価すればよいか、その手がかりを探ろうとしていろいろ考え、相手にいろいろ求めてしまう。しかし、本来事業主体の事業推進を支援する機関が、このような事務処理・評価の説明にばっかり時間を取られてしまってはマズイと思うので、委員の私としては痛し痒しの状態。
・ 特に、水田農業振興目標の達成状況の表は、資料作成に苦労したことはわかるが、水稲・大豆の品種等は何を作っても、奨励する作物・品種は変わって行くわけなので、そう大した問題ではないと思う。それより、人が大丈夫ですか、ということが心配されるし、そこにどう貢献しているか、その施設を入れた方々が経済的にどのように安定してきたか、展望が開けてきたか、元気が出てきたとか、こういうことが分かると理解が深まると思う。

(委員)
・ アグリ・チャレンジャー支援事業は比内地鶏関係施設だが、食肉がいろいろ問題となっている中で、比内地鶏の場合はどうか。消費者は、とにかく食べるものの安全・安心、しかも、一番のものを食べたいと思っている。
・ 素びなは(有)アグリほくおうが作って、それを全てJAあきた北央が引き取るのか。
・ 地域としては良いプロジェクトと思う。雇用等の波及効果はどうか。
・ 比内地鶏は県北中心に生産拡大されており、地域農業の「頼みの綱」となっているように思う。トレサビをしっかりやって問題を起こさないようにし、モノになるようにしてもらいたい。期待している。
(県)
・ 比内地鶏の場合は、放し飼いという特別な飼い方なので、特に衛生面に留意しなくてはならない。県では、防鳥網の設置や消毒の実施など管理マニュアルに基づいて統一的な管理を指導しているほか、生産部会では、厳密な飼育マニュアルを作って、消毒やワクチン接種などについて部会ぐるみで実施している。また、県の家畜保健衛生所が専門に指導しているので、連携しながら、万が一にも病気が発生しないような衛生管理を指導している。
・ 生産者側の情報については、国の特定JAS制度活用しながら消費者にわかりやすい表示で提供したいと考えている。
・ 比内地鶏の消費需要が急激に伸びて、飼育農家の素びな注文に応えられない状況であり、これからは産地で自ら素びなを生産していくという「産地対応型」の素びな供給体制が必要と考えており、その県内初の事例である。
・ 施設の設置主体はJAで、運営は(有)アグリほくおうが行うこととしている。この有限会社は、JAの管轄する行政地域である阿仁・森吉地域の4町村とJAが出資して組織し、そこで素びなを生産する仕組みとなっている。
・ この事業の目標設定では、常時雇用が2人で、パートも合わせると、年間延べ700人の計画。
・ 比内地鶏は肉単品の販売よりも、キリタンポセットとして商品化することにより、米やネギ、キノコなどとセットにより、付加価値の高い販売ができる。比内地鶏から発生する効果は大きい。

(委員)
・ 生産総合対策事業の水稲種子センターが2つの町で整備されているが、事業費を見ると仙北町に比べて羽後町はかなり大きいが、規模が大きい施設ということか。
(県)
・ 仙北町は消毒の機械だけを入れただけなので事業費が少なく、羽後町のものは建屋からプラントまで一式入れたので、その違いである。

(委員)
・ 無人ヘリコプターで自ら防除する場合、業者に頼むのに比べて、どのくらいのコスト低下になるのか。
・ 無人ヘリに関係する動きとして、若い人たちが無人ヘリを操縦するということで、農業はやらないが無人ヘリはやる、そのうち農業を始めてしまう、という動きもあるようだ。
・ 無人ヘリで農薬散布することにより省力化できるとは思うが、消費者としては、無農薬米・こだわり米との関係で敏感な反応になってしまう面がある。

(県)
・ コスト的には有人の大型ヘリ防除の方が安く、秋田県内では、こちらの大型有人ヘリの方が主体。ただ、大型ヘリは、年の初めに、年間いついつ来て防除するということをあらかじめ決められてしまう。しかし、その年の天候はどうなるか分からないわけなので、当日雨が降れば防除できないという心配がある。無人ヘリの場合は、地元で持っているので、生育状況や天候に合わせて機動的にできるし、また本体が小さいので、有機栽培をやっている畑や転作田をよけて防除できるという利点がある。
・ 農薬については、防除基準があって、無人ヘリ防除で使える農薬はこれこれですよ、何回まで使っていいですよ、収穫前何日前までしか使えませんよ等、安全上、こと細かなキマリがあって、これに従った防除を行っている。したがって、ヘリで防除したからといって安全性が心配だということにはならない。
・ 有人ヘリの飛ぶ高さはかなり高いが、無人ヘリの場合は人間の目の高さ程度で、農薬が他へ流れていく分が少なく、かけたい所に的確にかけることができる。また、適期に一斉防除できるので、効果的な防除ができ余分な防除をしなくてもよい。そういう意味では、減農薬栽培に結びつくと思う。

(委員)
・ 耕畜連携ということで、ホールクロップサイレージが秋田県では非常に伸びていて、290haと全国3位というこだが、このように多くなった要因は何か。。
・ 畜産農家は粗飼料確保にかなり難儀しており、ホールクロップサイレージで、遊休農地を無くし、なおかつ粗飼料の方にも貢献すれば良いことと思う。
・ 宮崎県や鹿児島県は銘柄牛がたくさんある。秋田県も条件はよいので、銘柄牛として全国版で有名になって欲しいと思う。
(県)
・ 1位、2位の宮崎、鹿児島県と、3位の差はかなり大きく、3位以下の県はそんなに差はない状況。なぜ、本県が伸びたかというと、ホールクロップサイレージの機械についての国の補助体系ができた時に、合わせて県としても上乗せし手厚い助成を行ったという経緯がある。また、もともと米なので、水田を活用して転作作物として位置づけされることから、秋田県として取り組みやすかったということがある。
・ 今、県内では地域ブランドとして三梨牛などがあるが、県内に、そういうような地域地域で銘柄の名前をたくさんあってもどうかと思うので、県全体で「秋田牛」という銘柄でやって行きたいと思っている。

(委員)
・ 秋田の農畜産物を売り込む場合、「比内鶏なら秋田県」というような「わかりやすさ」がちょっとすくないと思う。三梨牛のように限られた地域の中でやっているものも大事にしなければならないという見方もあるが、もう少し量を確保して売り先をハッキリして行くとすれば、ブランドの統一が必要と思う。この取組は、どこでどうやれば良いかという問題はあるが、皆さんにも期待したいと思う。


4 その他 特になし

5 閉 会

★配布資料 (PDFファイル:2.38MB)
                                 −以上−