食文化MENU



 黄金色の波を打った田んぼのとり入れが始まり、やがて新米が出回る頃になると、「きりたんぽ」や「だまこもち」があちこちで作られる。県南地方では「いものこ汁」、冬はハタハタを使った「しょっつる鍋」など秋田の伝統的な鍋料理は、個性的でかつ数が多いことで知られる。
 また、マタギ集落として有名な阿仁町では、今もマタギ料理として「熊かやき」や「熊鍋」の食文化が伝承されている。美食・秋田の食文化は、狩猟を生業としたマタギ文化に象徴されるように、米を中心に自然の恵みをうまく組み合わせた独特の味わいがある。

秋田産あきたこまち。この新米を利用した秋田の代表的な郷土料理が、「きりたんぽ」と「だまこもち」である。 きりたんぽは、もともと北秋田地方のキコリや狩りを生業としたマタギたちがご飯をつぶし、棒に刺して焼いて食べていた携行食を、ヤマドリやキジの鳥鍋と煮込んだものが始まりと言われている。
きりたんぽの材料…きりたんぽ、比内地鶏、鶏もつ、ごぼう、しらたき、ねぎ、せり、マイタケ、鶏ガラのだし汁、しょうゆ、酒 比内地鶏の汁にきりたんぽを入れ、季節の野菜やきのこと一緒に煮込む鍋料理に変化したのは、比較的新しく、昭和に入ってからと言われている。かつては高級なもてなし料理で、いつも食べられるものではなかった。
みそつけたんぽ…昔は、余って冷えたご飯をすりこぎでつぶし、木の串に細長く丸めて握り、囲炉裏火で焼いたものに、砂糖味噌や砂糖醤油をつけて食べた。これがみそたんぽ、焼きたんぽ。子供たちのおやつ料理として人気がある。 だまこもち…ごはんをつぶして直径3cmほどに丸めたもので、きりたんぽと兄弟のような料理。だまこもちは、祝儀の宴や地域の祭り、産業祭などの催し物には、決まってだまこ汁が出される。
だまこを丸めるときは、両手のひらをすりあわせるようにして、二つ同時に作る。まるめただまこは、塩水に10分ほどつけて水切りしておくと、煮くずれしにくくなる。 マタギ料理・熊かやき…マタギの里・阿仁町では、今もマタギ料理の伝統が生きている。各家庭はもちろん、旅館や民宿では、熊肉の鍋料理をマタギ鍋と称して提供している。
熊鍋…肉と大根をみそ仕立てで煮たものを熊鍋、豆腐を加えしょうゆで味つけしたものを熊かやきと言う。 馬かやき…県北では、馬肉料理が盛んだ。馬かやきは、馬肉を水から煮て、煮たったら大根、糸こんにゃくを入れ、しょうゆ、酒、味噌少々で味をととのえ、最後にネギを加える。
いものこ汁…里芋のことを秋田では「いものこ」と呼ぶ。秋田では、古くから「鍋っこ遠足」と称して、屋外でいものこ汁を楽しむ習慣がある。いものこをメインに、鶏肉と秋の味覚をたくさん入れる。 しょっつる鍋…県民魚と言われるハタハタ、秋田県ならどこの家庭でも食べていた。しょっつるは、魚のアラを発酵させて作ったダシのこと。昔は、家々で自慢の味を伝承し、お互いに競いあっていたほど、こだわりの深い鍋料理である。
くじらかやき…かつてクジラが安かった時代は、塩クジラとナスや山菜、豆腐などを入れて「くじらかやき」を良く食べた。 山の芋鍋…「だまこもち」に似ているが、山の芋をすって丸めた鍋料理。田沢湖町特産の料理だが、芋に汁の味がしみて大変美味い。

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