食文化MENU



 梅雨が明け、夏の太陽が照りつける頃になると、ジャガイモ、きゅうり、インゲン、ゆうがお、なすなどの夏野菜が出回り食卓にのぼる。また、暑さを乗り切るスタミナ食として、ドジョウや塩クジラのかやき、かすべ料理なども食べる。
 お盆は、仏教のお祭りで、祖霊、死者を供養する行事で、本来は旧暦の7月15日と定められていたが、今は月遅れの8月13日に行うよっになった。お盆は正月とともに、一年中で最も大切な行事で、豊富な食べ物を心を込めて作る。

かすべの煮つけ…エイの干物をかすべと呼ぶ。かすべの煮つけは、ガンギエイの干物を長い時間かけて煮たもの。冷蔵庫のない時代から日持ちの良い食べ物として重宝された。 なす蒸し…なすの上に味噌、もろみ、砂糖を混ぜ合わせた練り味噌をかけ、小口切りのナンバンを散らし、蓋をしてトロ火で蒸す。
ジャガイモのきんとん…お菓子の少なかった時代、夏のおやつとして子供たちに喜ばれた食べ物。ジャガイモは冷めるとつぶしにくくなるので、熱いうちにつぶすのがコツです。 夏の漬物、上左:きゅうりのからし漬け、上右:大根の即席酢漬け、下:にんにくの三升漬け
どじょうの味噌かやき…江戸時代のころ、農山村では生魚を手にすることが少なかったので、どじょうはご馳走に属する料理だった。夏の暑さで体力が低下している時に食べるどじょう汁は、精のつく食べ物として喜ばれた。 クジラのナスかやき…今では商業捕鯨の禁止で高級品になったクジラだが、皮の部分を塩蔵した塩クジラは、安価な保存食として年中売られていた。塩クジラの脂身で、ナスを煮たのがこの料理。秋田の夏の味覚として親しまれてきた。
冷や汁…冷やし汁ともいい、熱を全く加えず生味噌と冷水でつくる冷たい味噌汁。夏の暑さを忘れさせる涼味満点の一品である。 お盆の料理…ナスの田楽とカンテン、煮しめ、ナス蒸しとキュウリなます、まし豆腐、こんぶ巻き、赤飯、ゆうがおの味噌汁、赤ずし
ところてん…かつては、お盆が近づくと、それぞれの家ごとに行商人から仕入れておいた乾燥テングサを煎じて溶かし、ところてんづくりをした。また、ところてんは、仏様が映る鏡だということで、四角に鏡切りしたものを盆棚飾りの最上段に供える習わしも伝えられている。 木箱に流し、冷やして固めたトコロテンを、小さな穴の開いたテン突きで突いてから食べる。
カンテン…煮たテングサの汁を凍らせて乾かしたものを再び煮て、ゼリー状に固めた食べ物。見るからに涼しげな料理である。 赤ずし…お盆に祖先の霊に供える食べ物として、どこの家でも赤ずしを作った。漬けてから3日から5日で食べられるが、気温の関係で年中漬けることは難しく、お盆のころが発酵するためには最も適した気候と言われている。
ユウガオの味噌汁…ユウガオの実だけを具にした夏らしくさっぱりした味噌汁。普段も食べるが、お盆の墓参りに持参する一品。 きゅうりなます…夏の盛りに欠かせない料理の一つ。さっぱりした酢の味が暑さを和らげ食欲をそそる。
ごぼうとささぎのこんぶ巻き…こんぶ巻きは、正月、祭り、田植え、お盆などの行事食。お盆には、ささぎなどの季節の野菜を巻いたものをつくり、仏様に供える。 まし豆腐…水切りした豆腐を油で揚げ、煮たもの。春彼岸やお盆にお墓に供えるほか、法事料理にも加えられる一品。
なすの田楽…なすを材料にした料理は、味噌汁、漬物、炒め物、煮たものなどがある。中でも田楽は、お盆のお供え物として必ず作られる代表的ななす料理である。 煮しめ…冠婚葬祭、正月、お祭りや運動会など一年中よく作り食べるのが煮しめ。大根、ジャガイモ、にんじん、ごぼう、豆腐、こんにゃく、ふき、ワラビ、きのこ類など、旬の野菜や貯蔵食品から、3〜7種類の材料を用いてつくる。

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