秋田県は、北海道、青森県、岩手県と共同で
      縄文遺跡群の世界遺産登録をめざしています



伊勢堂岱遺跡(いせどうたいいせき) 約4,000年前〜約3,700年前
北秋田市 2001年 国指定史跡

 伊勢堂岱遺跡は、米代川と小猿部川の合流点近くの丘の上にあります。1995年に大館能代空港へ通じる道路建設に先立って行われた調査で発見されました。縄文人の精神生活を考える上でたいへん貴重な遺跡であることから、道路工事を変更して保存されました。
 四つの環状列石が隣り合う遺跡は、国内に例がありません。最も大きい環状列石Cは直径約45メートルで、三重の円を描いています。その周囲にはマツリに関連したと考えられる建物跡がめぐらされています。
 また、環状列石Aは河原石を1200個以上並べてつくられています。大湯環状列石と違って、さまざまな種類の石が使用されており、遺跡から北に約1キロ離れた米代川や、その支流の小猿部川や湯車川から運びまれたことがわかっています。









 遺跡に運び込まれた石は、様々な形に積まれています。一部に「小牧野式」と呼ばれるハシゴ状の組石があり、青森市の小牧野遺跡との関係を示す例として話題になりました。隣接する沢からは、土偶やキノコ形土製品なども発見されており、環状列石を中心にいろいろなマツリが行われていたと考えられています。
 また、環状列石のまわりからは、底に土器が置かれた穴が見つかっています。土器の中にはわざと底を打ち欠くなど、日常に使う道具とは区別しているようなものもあります。土器の中から、小石が見つかるものが多く、人を墓に埋める時の慣習にかかわるものと考えられます。









 環状列石の他にも多くの遺構が見つかっています。中でも深さ約1メートル、長さは100メートルを超える溝のような遺構があります。鉄器のない時代にもかかわらず、多くの人が共同で大土木工事を行ったことを示しています。
 遺跡のある丘から、白神山地を望むことができます。縄文人は環状列石をつくる場所を、強いこだわりをもって決めていたようです。








大湯環状列石について