TOP   平成19年度   平成20年度   平成21年度  平成22年度 平成23年度 平成24年度

ミニ・コラム(平成19年度掲載分)
第1回 旧石器時代の長さ2007.9.20

旧石器時代は人類の歴史でいちばん最初の時代です。最新の研究成果から、人類は今から700万年前にアフリカで誕生したといわれています。旧石器時代はおよそ1万3千年まで続いたのですが、地球の歴史46億年を1年とし、人類の歴史を比較すると、1月1日から365日後、12月31日の除夜の鐘が鳴る3分前までが旧石器時代の長さになります。残り3分間で現代まで一気に文明が進んだんですね。

第2回 旧石器時代の暮らし2007.9.28

当時は氷河時代とも呼ばれ今より年間平均気温が7度ほど低い時代でした。そうなると、日本列島にはどういうことが起こるのでしょう?まず、陸に降った雨が凍ってしまい、海に戻らず大陸にとどまるため、海水面が下がります(今と逆!)。大陸棚が陸地化し、広大な草原が広がります。草原には大陸から移動してきたゾウなどの大型動物が群棲します。それを狩猟すべく人々も周囲に住み着きます。また、日本海は南北が陸地化によりほぼ閉ざされてしまうため、湖のようになります。対馬暖流も北流しないため、湖面は冷え切ってしまい蒸発しないため、冬の雪も少なくなります。大陸のような乾燥した気候となります。このように今とはまったく違った世界が日本列島を覆ったのでした。

第3回 縄文の四季と暮らし2007.10.2

旧石器時代が終わり、縄文時代になると、気温は今と同じか少し暖かくなります。山と海の豊かな恵みに裏打ちされた縄文時代は一万年間という長い間、反映します。春は山菜、夏は漁労、秋は木の実採集と食料保存、冬は狩猟。日本の四季に応じた暮らしがそこにはありました。何千年も前の話ですが、日本列島の風土にかなったその暮らしは、今でもすんなり理解できます。エコが叫ばれるこのご時世、縄文時代の暮らしぶりを考えてみることも大切な気がします。

第4回 ストーンサークル2007.10.3

ストーンサークルというと、イギリスのストーンヘンジが有名ですが、秋田県にもあるんです。鹿角市大湯環状列石や北秋田市伊勢堂岱遺跡です。作られたのは縄文時代後期(今から4千年前)です。この頃、世界規模で気候が冷涼化しました。ストーンヘンジなど、ヨーロッパの巨石文明も同時期に築かれています。寒くなった時代に太陽を信仰するような儀式の場だったのでしょうか。それとも?今は逆に地球の温暖化が叫ばれています。私たちは何に祈ればいいのでしょうか。人為的な温暖化は、祈らずとも、私たちの智慧で克服できるはずです。

第5回 指紋の捜査2007.10.4

事件が起きたら、よく警察で指紋をとって捜査しますよね。じつはこの指紋捜査のはじまり、きっかけは考古学だったんです。スコットランド人医師ヘンリー・フォールズが、明治10年に東京都大森貝塚の出土土器に縄文人の指紋が付いていたことから、犯罪捜査に利用できないかと発想したそうな。考古学が意外な分野に貢献していました。

第6回 秋田の米作りの起源

稲作が中国から日本列島に伝わったのは弥生時代でした。今から3千〜2千3百年前のことです。最初、九州に伝わった稲作は徐々に北上し、秋田県内にも入ってきますが、弥生時代の遺跡数はそんなに多くありません。稲作よりも縄文時代以来の狩猟採集の生活が中心だったのでしょう。本格的に米作りがなされるのは、平安時代に律令国家が出羽国を設置した頃のようです。由利本荘市にある県史跡の横山遺跡は平安時代の水田跡です。米どころ秋田の礎はこの頃築かれたのでしょう。野山を駆けめぐった時代と田畑を耕す時代、どちらの暮らしが幸せなのでしょうか。きっといつの時代でも人々の幸せは変わらなかったのかもしれません。

7回 秋田に遺跡はいくつあるの?

「秋田県遺跡地図」によれば5千か所ほどの遺跡が発見されています。でも、これはまだ氷山の一角。私たちの生活している地面の下にはその何倍もの遺跡が、まだ誰にも知られずに眠っているのです。それらの遺跡は、何万年間もこの秋田の地に住んだ祖先の遺産であり、「記憶」でもあるのです。

8回 遺跡見学会

行政や大学で行う発掘現場では調査の成果を一般の方々に広く公開するため、時折、「遺跡見学会」なるものを実施します。掘りたてのホヤホヤで、まだ色々な研究がなされていない(手垢が付いていない)遺跡を見学する瞬間はドキドキします。考古学は、このように研究の現場を一般に公開するという稀有な学問です。あなたも遺跡見学会に赴いて研究の最前線を味わってみませんか?

第9回 タイムマシン

もしもタイムマシンが発明されたら考古学はいらなくなるのでしょうか?よくそんなことを耳にします。たしかに今まで分からなかった多くのことが明らかになるでしょう。でも、考古学はそこで終わりではありません。過去の人たちの生活や社会、つまり「歴史」から何を学び、未来へ活かすのか、考えることこそが「考古学」の仕事です。だから、もしタイムマシンが発明されても考古学はなくならないでしょう。

TOP   平成19年度   平成20年度   平成21年度  平成22年度 平成23年度 平成24年度