2017年10月17日 更新


秋田県埋蔵文化財センター運営協議会は、発掘調査以外の業務における埋蔵文化財センターの運営等についての提言を得る機関として、設置されました。
10名の委員により構成され、埋蔵文化財センターの新しい在り方等について話し合われます。
1 名 称 秋田県埋蔵文化財センター運営協議会
2 所管部課名 秋田県埋蔵文化財センター
3 設置日 平成13年11月1日
4 設置目的 秋田県埋蔵文化財センターの適正な運営と効果的な事業の推進を図るための助言を得ること。
5 委員構成 委員は10名以内で組織し、委員長及び副委員長各1名を置く。
6 委員任期 委員の任期は2年とする。ただし再委嘱できるものとする。
7 協議会の開催 協議会は所長が召集し、原則として1年に2回開催する。


 平成29年度 第1回運営協議会

開催期日 平成29年6月14日(水)14:00〜16:00
内 容
1 所長あいさつ
  •   この度秋田県埋蔵文化財センター運営協議会の委員をお引き受けいただいたことに感謝申し上げる。当センターは昭和56年10月の発足で、今年で36年目を迎える。この運営協議会は平成17年度に設置され、その目的は運営協議会規定の第1条に「センターの適正な運営と効果的な事業の推進を図る。」と記されてある。平成17年度は当センターの発掘調査面積が、それまでと比べ大きく減少した年で、同時にこの頃から埋蔵文化財の保存と活用が、業務の大きなウエイトを占めてくる時期と重なっている。遺跡の発掘調査の手続き、手法等に関しては文化財保護法や県の条例に従い、粛々と実施していく点で従来とさほど変わらない。
     しかし、発掘した遺跡、遺構や遺物を活用して埋蔵文化財の保護思想の普及を図る、あるいは県民文化の向上に資するために、具体的な事業を実施する際には小・中学生あるいは高校生などの子どもたち、青年から高齢者までの一般県民の方々、またあるいはそういった方で構成される団体など事業の対象は様々である。県の一教育機関として充実した行政サービス、教育サービスを提供し、子どもから大人まで満足いただけるような事業の工夫改善は常に私たちに求められていると考えている。
     本日は、発掘調査から活用事業まで幅広く御説明するが、委員の皆様からは全体像を理解していただき、その上で大所高所からあるいは細かい部分についても忌憚のない御指摘をいただきたい。
     後半、「あきた埋文利用拡大についての提言」で皆様から御提言をいただくことになっているが、後ほどその詳細については副所長が説明する。大体の趣旨については、今私が申し上げた通りである。私どもとしては、県民の皆様が県内の埋蔵文化財と県内外あるいは日本の歴史についての理解を深めていただき、ひいては故郷秋田の現在と未来を考えていくことができるように、あきた埋文の活用事業というブランドを立派なものに育て上げていきたいと考えている。限られた時間ではあるが忌憚のない御提言をお願い申し上げる。
  

2 委員長および副委員長の選出

 

3 委員長あいさつ

  •  只今、委員長という大役を仰せつかり、こういう会の進行等含め不慣れではあるがよろしくお願いしたい。センターの運営というのは協議会での提案が大きな力となるということなので、皆さんからの忌憚のない御意見や質問などをいただければありがたい。

4 報告 

(1)平成28年度事業報告
  @発掘調査事業等
   発掘調査
    片貝遺跡 町村U遺跡 堤沢山遺跡 トクラ遺跡
  A活用事業
   発掘調査報告会 オープンラボ(体験教室) 写真展示による発掘成果展
   片貝家ノ下遺跡見学会 講演会 企画展 ふるさと考古学セミナー 出張展示
   古代発見!バスツアー セカンド・スクール 夏休み中の考古学教室
   インターンシップ 博物館実習 教職10年研修 貸し出しキット
   県庁出前講座 連携事業等 遺物および図書の管理について
(2)平成29年度事業計画
  @発掘調査事業等
   発掘調査
    茱萸ノ木遺跡 堤沢山遺跡 手の上遺跡
   整理作業
    トクラ遺跡 堤沢山遺跡 片貝遺跡 町村U遺跡 片貝家ノ下遺跡
    茱萸ノ木遺跡 手の上遺跡 
   報告書の作成
    片貝遺跡 町村U遺跡 
   確認調査
    才の神遺跡 上岩台遺跡
  A活用事業
   遺跡見学会 出張展示 フェイスブック運用開始 セカンドスクール利用状況
   発掘調査成果展 
(3)「あきた埋文利用拡大についての提言」 
 

5 委員からの主な提言

  • 複数の事業を関連させて実施している工夫が感じられた。各事業への参加者数を掲載してもらっているが、成果が顕著に現れている。過半数以上の項目が前年度よりも参加者数が増加している。遺跡の見学会は目玉があるかどうかによって左右されると思うが、それを除くとセンター側の企画や内容によって増加したと思い感心した。学校の生徒はもちろんだが、先生方や自治体(生涯学習担当)の職員向け研修会を長期休業中に実施できないだろうか?
  • 美郷町一丈木の辺りに住んでいるが、子どもの頃から親しみがある。小学校も遺跡の近くにあるが、子どもたちにはその意識がないように感じる。美郷町では、ふるさと教育の一環として町内の史跡、施設を巡る取り組みを3年前から行ってきたが、センターに立ち寄ることがなかった。今後、組み込んでいくことも一つの方向だと考える。それぞれの地教委(市町村教育委員会)と連携を図っていくことが必要であり、教職員一人一人が史跡や埋蔵文化財センター等施設の機能を理解していくことから教育課程にどのように組み込んでいくか検討することが重要だと思う。
  • 学校現場にいるものとして、このようにたくさんの取り組みがあることを今日初めて知った。これをもっと広めていくことが大切だと感じた。自分も歴史に興味があり、子どもたちの中にも目を輝かせる子がいるのでないかと感じる。長期休業中など地教委と連携し、フィールドワークなどを企画して紹介してもらいたい。学校の普段の授業で行えるものには限界があり、じっくりと取り組める企画があるといいのではないか。
  • 利用状況から分析すると出張展示などが充実してくると利用者が増えることが分かった。身近な歴史の自覚ができるような工夫を今後も取り入れていただきたい。そのためのキーワードが連携であり、JRや教育委員会、学校とうまくつながりながら広げてほしい。大仙市との企画は親子で学べるのがうれしい。地域活性化に寄与する子どもの育成に向け、地域の良さを自覚し地域に残りさらに活性化する人材の育成に埋文センターの存在は大きなポイントになると思う。
  • 何度もセンターに来ているが、出土した遺物に触れさせてもらえるのがすごくいい。じっと見るだけよりも触らせてもらいながら説明していただけるとよくわかる。子どもたちの発掘現場見学でも分かりやすく説明してもらっている。これからも続けてほしい。
  • この3月に学習指導要領が改定になり、関連したところを見てみたが、小学校6年生社会の歴史の中で、新しく「遺跡や文化財、地図や年表などの資料で調べまとめること。」という内容項目が起きている。もちろん、今までも狩猟採集や農耕云々という内容であったがそれとは別項目で新たに付されている。これを学校現場でどのように位置付けるか考え、平成32年には完全実施となる。それまでに各校で試行錯誤すると思われる。そういったところへ積極的に情報提供いただければ利用が高まる可能性がある。もう一つ、内容の取扱いという項目の中に今までも「博物館や郷土資料館等施設の活用を図るとともに身近な地域及び国土の遺跡や文化財などの観察や調査を取り入れるようにすること」という一文があり、さらに「内容に関わる専門家や関係者、関係の諸機関との連携を図るようにすること」というのが新しく付け加わっている。ここにいらっしゃる方々は専門家なので、そういった方を授業にお呼びすることも内容に則して行われる可能性があるのではないだろうか。先手を打ってPRしていくべきである。
  • 横手市小・中学校教員の社会科研究会に所属しているが、長期休業中に行われる研修会でPRすることは各学校にパンフレットを配布するよりも効果的ではないだろうか。例えば、ジオラマや体験キットなどを持ってきていただいて、研修会開始前に自由に見てもらい、会の中で5分程度説明してもらうことならば、それぞれの研究団体と相談し可能ではないか。
  • 出前講座、授業等様々行われているようだが、子どもの生の声を吸い上げ、担当した先生方の感想も集め、リーフレットを作成してはどうか。学校現場では限られた時間の中で、出前授業等をお願いするとなると勇気がいる。これだけ効果があるというのがわかるとやってみようかとなるのではないか。先程の研修内容等とあわせて広報活動もできると考える。
  • 「このようなことができる。こういうものがある。こういう場所がある。」ということを知らない教職員が多々いるのではないかと思っている。払田柵跡と遺跡調査をしている埋文という施設を一体にとらえ、分けて考えていない人たちには柵のイメージしかない。セカンドスクールの推進を進めていくとすれば、教職員が知ることが先だと思った。そのために何らかのアピールが必要かと思う。子どもたちの学習を考えたときに、展示ディスプレイは遺跡の説明が主になり、旧石器時代や縄文時代毎の特徴を学習している実態とずれがあるように感じる。その点が解消されると利用が多くなると感じた。解説は読み物が多いようなので、子どもには難しい。子どもたちの視覚に入るキャッチフレーズやキャッチコピーを設ければもっと興味がもてるのではないだろうか。今年行われる「ねんりんピック」で県外からたくさん人が来るので、アピールすることがあれば良いのではないか。また、長期休業中に子どもが来れば大人もついてくるので、長期休業にあわせてもっと働きかけてはどうか。
  • 案内してくださった副所長が楽しそうに生き生きと話してくださる姿を見て専門的な仕事に携わる素晴らしさを感じた。昨年度北秋田市で仕事をしていたが、伊勢堂岱遺跡や大湯ストーンサークル等縄文遺跡群で世界遺産登録を申請されている。しかし、関係者はその価値を知り力を入れているが三内丸山遺跡に比べ鷹巣周辺の地域住民は実に冷やかで、盛り上がりに欠けているように感じる。必要とされるところに出向き出前講座を行うことは素晴らしいことだし、学校現場で学んでいただくことも素晴らしいけれども、施設の性格上必然であり当たり前の方向だと思う。全く興味のない方々にあっと驚くような別のコラボも考えることができないだろうか。例えば、地域の祭りや若者たちが集まるイベントとコラボして新たに興味を示してくれる人が現れれば大きな収穫になるのではないか。これまでの方向性を維持しながら新しい方向性を探ることをお願いしたい。興味のない方に、このようなものがあることや素晴らしい財産だということを知らせ、底部から押し上げていくことが世界遺産登録にもつながると思う。
  • 埋文センターがあり、払田柵跡が整備された。全国にはたくさんの史跡があるけれども整備を怠っているところもある。ここは、東北・全国の中でも整備された遺跡(城柵)になっている。これを盛り上げていくのは、「柵の案内人ほたるの会」のような地元案内ボランティアの力が必要である。地元の気持ちと活動をいかに全国へ広めていくかとういうことにつながると思う。ほたるの会を一層活発にし、埋文センターでも後押しをする施策を進めてほしい。
  • 仮称秋田県立歴史館(以下、歴史館という)を払田柵跡隣接地に設置させたい。この場所は、新幹線の停車駅である大曲駅から比較的近い場所にあり、交通の便が良く、主に県外からの集客を見込むことができる。ここは横手市や仙北市(角館)といった観光地の間にもあたり、横手盆地一帯の文化発信と観光の拠点となりうる。運営は三セクに任せ、外付けのレストランがあるとよい。歴史館にはあきた埋文と払田柵跡調査事務所も併設させる。類似する施設としては、県立博物館もあるが、歴史館の展示は考古を含む歴史系に集中・特化させるものとし、科研費の申請のできる研究機関としての位置づけができればよい。世界遺産(縄文遺跡群)を利用する手もある。

6 委員からの提言を受けて 

  •  本日は、たくさんの貴重な御意見・御提言をいただき感謝申し上げる。
    あらためて、学校の先生方から細かい視点の御意見、地域において活動されている方の様々な立場から御意見を伺う事の大切さをかみしめた。今回いただいた御意見、御提言は、9月に行う来年度の企画立案に参考にさせていただきたい。できることについては、今年度実施予定の事業に早速反映させていきたい。この後、2回目の協議会は2月に予定されているが、そこで今回いただいた御意見、御提言をもとに作成した来年度の事業や早速取り組んだ事を報告させていただきたい。あわせて新たな御提言も御披露いただきたいと思う。

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