発掘調査 最新情報
   
調査区と鳥海山 大形の柱穴(西から)
フイゴの羽口出土状態(東から) 漆紙出土状態(西から)
第151次発掘調査の概要をお伝えします。
1 調 査 地   大仙市払田字仲谷地 地内

2 調査の目的  長森丘陵下の沖積地部における遺構分布・内容確認調査

3 調査期間   平成29年6月5日〜8月4日(埋め戻しを含む)

4 調査面積   約178u

5 検出遺構   掘立柱建物跡・溝跡・盛土整地地業ほか(古代)、柱列(中世)

6 出土遺物   須恵器・土師器・灰釉陶器・墨書土器・瓦・漆紙・羽口・鉄滓・木製品ほか

7 調査の概要
 

 第9次5年計画の4年次となる平成29年度は、第150次調査に引き続き、外郭南門西官衙域の大路西建物西側に広がる沖積地を対象としました。第148次以降の調査により、沖積地に対して頻繁な造成が10世紀を中心に行われていることが分かってきました。今年度は盛土が及んだ範囲と詳細な時期、また盛土上での活動内容について調べました。
 調査の結果、整地層が複数面確認され、掘立柱建物跡を構成すると考えられる大形柱穴3基や溝跡などが検出されました。須恵器や土師器などの出土遺物からは、複数回にわたる整地が10世紀前半に行われていたと推測されました。
 掘立柱建物跡を構成する柱穴を詳細に調査すると、柱が抜き取られた後、その穴の中に大量の土器が投げ入れられ火を焚く祭祀が行われていました。土器の中には灯明皿や墨書土器、意図的に打ち割られた坏なども多く見られます。また、整地面上を縦横に走る複数の溝跡は造成作業に伴う排水溝の役割を果たしたものと考えられます。このほか、瓦や漆紙なども出土しました。漆紙については文字が書かれているかどうかの分析を進める予定です。
 今後、これらの遺構・遺物と大路西側実務官衙との関わり及び沖積地利用の変遷について解き明かしていきます。(平成29年8月21日更新)