政策・事業評価システムの確立(素案)

現 状

1. 長期計画に基づく施策の評価
  県では、「秋田県新総合発展計画後期計画」に基づき、様々な施策・事業を実施している。
  計画の進行管理において、数値目標を掲げたものの達成度や計画投資額に対する実績等は明らか
 にしているが、施策そのものの評価を行うまでには至っていない。

2. 予算編成における事業の評価
  毎年度の予算編成において、事業の必要性・緊急性・効果等を中心に検討を行っているが、事業
 の評価を明確にしたものとは、必ずしもなっていない。

3. 事務事業の見直し総点検
  平成10年度の当初予算編成に先立って、公共事業を除く政策的事業について、必要性や効果な
 ど総合的な観点から見直しを行った。
   見直し対象 1,252件  廃止 141件  縮小 284件


改革の基本的な考え方、方向

1. 施策、事業を効果的に実施するため、事務事業の目的と成果を明確にし、事業効果の検証や評価
 を行う「政策・事業評価システム」を構築し、PLAN−DO−SEE(計画−実施−評価)を重
 視した目標管理型の行政を確立する。

2. 公共事業の効率性、透明性を高めるため、「費用対効果分析」を活用し、事業採択後一定期間経
 過した事業などについての「再評価システム」を導入する。



改革の具体的目標、改善策

1 施策、事業を効果的に実施するため、事務事業の目的と成果を明確にし、事業効果の検証や評価
 を行う「政策・事業評価システム」を構築し、目標管理型の行政を確立する。

【政策・事業評価システムとは】
1 毎年度実施する施策や事業について、事前に数値目標を掲げ、事業終了後に実績を評価す
 ることにより、事業の見直しを行おうとするもの。

   +−−−−−−−+   +−−−−+   +−−−−−+   +−−−−+
   |事業の企画立案|−−−|事前評価|−−−|事業の実施|−−−|事後評価|
   +−−−−−−−+   +−−−−+   +−−−−−+   +−−−−+
       |                             |
       |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−|

2 個別の事業レベルの評価を基本とし、それらを総括することにより、政策又は施策レベル
 で評価を行う。

   《政策レベル》       《施策レベル》        《事業レベル》
(例)
 生きがいとおもいやりに−−−−−長寿福祉社会を支える−−−−−ホームヘルプサービスの推進
 満ちた長寿福祉社会づくり |  システムづくり     |
              |              |
              |              |−−介護実習普及センターの設置
              |              |
              |              |
              |              |−−在宅介護支援センターの設置
              |−−人に優しいまちづくり
              |
              |
              |−−高齢者・障害者が安心して暮らせる基盤づくり

【評価の方法】
1 事業の成果について、次の5項目の評価を行う。
  1. 事業の「目標」を定め、「目標」に対する達成度を5段階に分けて評価する。
    (目標の達成度評価)
   (1) 目標の設定は、1ないし2の指標を数値化して行う。
      ・施策体系に沿った目標であること
      ・客観的でわかりやすくシンプルなものであること
      ・事業効果を評価するにふさわしいものであること
      ・事業費が多ければ良いという安易な投入指標になっていないこと
   (2) 計画に対し実績が
      ・1.0以上     → A評価(目標を達成している。)
      ・0.8〜1.0未満 → B評価(目標をおおむね達成している。)
      ・0.7〜0.8未満 → C評価(目標をある程度達成している。)
      ・0.5〜0.7未満 → D評価(目標をほとんど達成していない。)
      ・0.5未満     → E評価(目標を達成していない。)

 2. 民間や市町村との役割分担の視点に立って、県が行うことが適切か評価する。
    (公共及び県関与の妥当性評価)
   (1) 行政が実施することが適切な事業なのか。民間に委ねるべきではないかとの視点か
     ら評価する。
   (2) 市町村との関わりの中で県が実施することが適切な事業なのか。住民に身近な事業
     は市町村に委ねるべきではないかとの視点から評価する。

 3. 事業の実施に当たって、対象の選択が適切であるか評価する。(対象の妥当性評価)

 4. 事業の実施に当たって、手段の選択が適切であるか評価する。(手段の妥当性評価)

 5. 事業の実施に当たって県民の満足度を的確に把握しているか評価する。
    (住民満足度の把握状況評価)

2 大規模な県単独事業については、5項目の評価の他に、「費用対効果分析」や完成後の
 「ランニングコスト」等の評価を行う。

   「大規模事業」に該当する事業
    ・道路等の基盤整備事業については100億円以上の事業
    ・各種施設の箱物建設事業については30億円以上の事業

3 公共事業については、5項目の評価の他に、次の事業を対象として、国が定めた「公共
 事業再評価システム」等により、詳細な評価を行う。

   「公共事業再評価システム」の対象事業
   ・事業採択後5年間を経過した時点で未着工の事業
   ・事業採択後10年間を経過した時点で継続中の事業
   ・事業採択前の準備、計画段階で5年間が経過している事業
   ・新規事業

【評価の主体】
1 評価は、直接事業を担当している課が一次評価を行い、評価担当課がさらに二次評価を行
 う。
2 将来的には、第三者的な評価機関や県民による外部評価を導入することを検討する。

2 「政策・事業評価システム」による評価を平成11年度から実施することとし、平成10年度に
 おいて一部試行を行う。

 1. 「政策・事業評価システム」は、平成10年度に庁内プロジェクトチームにより、システムの
  策定を行い、平成11年度から実施する。
 2. 平成10年度においては、県単独事業の一部を対象として事業レベルの評価の試行を行う。

3 「政策・事業評価システム」により適正な評価を行うため、職員の意識改革を徹底する。

 1. 施策や事業について、自ら目標を設定し評価を加えていくことから、目標を安易に(低めに)
  設定することのないよう、個々の職員が仕事の意義や役割を十分認識するよう、意識改革を徹底
  する。

4 「政策・事業評価システム」の評価結果は、事業の見直し、予算編成及び総合計画策定に反映さ
 せる。

 1. 「政策・事業評価システム」を活用し、客観的な指標に基づき常に事務事業の見直しを行う。
 2. 予算編成に当たって、評価の結果を事業の取捨選択や事業内容の見直しに活用する。
 3. 総合計画の目標に対する成果を「政策・事業評価システム」で把握し、達成の度合いを明らか
  にするとともに、計画の見直しや次期計画の策定に結び付ける。

5 「政策・事業評価システム」による評価を通して、大規模プロジェクトに対するチェックを強化
 する。

 1. 県単独の大規模な基盤整備事業(100億円以上)や箱物建設事業(30億円以上)について、
  調査費要求段階、設計費要求段階、工事費要求段階のそれぞれの時点で、「費用対効果分析」や
  「ランニングコスト試算」等を実施し、チェックを強化する。
 2. ダム建設、道路、農道等の公共事業については、国が定めた「公共事業再評価システム」を導
  入し、事業採択後5年以上未着工の事業や、事業採択後10年以上を経過して完了していない事
  業の「費用対効果分析」を行い、事業効果をチェックする。
   特に、公共事業の再評価にあたっては、平成10年度に学識経験者等の第三者で構成する「秋
  田県公共事業再評価審議委員会」を設置する。
 3. 「費用対効果分析」や「ランニングコスト試算」の結果、効果等に課題を抱えるプロジェクト
  については、事業の再検討を行う。

6 「政策・事業評価システム」の評価結果については県民に公表し、開かれた行政の推進に努める。
 1. 県の事業が、どのような目的で実施され、どのような成果を上げ得たのか、それに対する評価
  を含め、県民に公表することは、行政の説明責任(アカウンタビリティー)の視点からも不可欠
  となっている。
 2. 評価件数が相当数に上ることから、評価結果の概要を広報するとともに、個別の評価表につい
  ては一定箇所に備え付け閲覧に供する。

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