土地取引の届出制度


1 国土利用計画法のねらい


 みんなが自分の利益だけを考えて勝手に土地を取引したり、利用したらどうなるでしょうか?土地は、現在のみならず、将来の国民にとっても限られた貴重な資源であり、国民の諸活動にとって不可欠な基盤です。一人の人が土地を利用すれば、地域の人々の生活や周辺の自然環境にも影響を及ぼすので、自分勝手な土地利用は、周りの人々や将来の人々にまで迷惑をかけることになるかもしれません。このため、土地は地域全体の住みやすさや自然環境との調和などを考えて、適正に利用することが大切です。

 国土利用計画法は、こうした考え方に基づいて、乱開発や無秩序な土地利用を防止するために、一定面積以上の大規模な土地の取引をしたときは、都道府県などにその利用目的などを届け出て、審査を受けることとしています。

 これは、大規模な土地取引をした後には、たとえば工場跡地に商業施設を建てたり、山林を開発して宅地を造成した際など、周辺地域に与える影響が大きいことがあるからです。都道府県などは、土地利用基本計画などの様々な土地利用に関する計画に照らして、届出をした方が土地を適正に利用することができるように助言や勧告を行います。

 このように、国土利用計画法の届出制度には、土地を利用する方々に対し、土地取引という早期の段階から計画に従った適正な土地利用をお願いすることにより、快適な生活環境や暮らしやすい地域作りを推進する役割があります。



2 届出の必要な土地取引


次の条件を満たす土地取引にあたっては届出が必要です。


■ 取引の形態

   ・売買
   ・交換
   ・営業譲渡
   ・譲渡担保
   ・代物弁済
   ・現物出資
   ・共有持分の譲渡
   ・地上権、賃借権の設定、譲渡
   ・予約完結権、買戻権等の譲渡    (これらの取引の予約である場合も含みます。)

■ 取引の規模 (面積要件)

   ・市街化区域                 2,000u以上以上
   ・市街化区域以外の都市計画区域   5,000u以上
   ・都市計画区域以外の区域       10,000u以上

■ 一団の土地取引

   個々の面積は小さくても、権利取得者(売買の場合であれば買主)が権利を取得する土地の合計が
  上記の面積要件以上となる場合(「買いの一団」といいます。)には届出が必要です。



3 事後届出制の手続きの流れ

    (注視区域・監視区域以外の土地)


 土地取引に係る契約(予約を含む。)をしたときは、権利取得者(売買であれば買主)は、契約者名、契約日、土地の面積、利用目的等を記入した知事あての届出書に必要な書類を添付して、契約を結んだ日から2週間以内に土地の所在する市町村へ届け出てください。  【これを事後届出制といいます】

 届出を受けた知事は、利用目的について審査を行い、利用目的が土地利用基本計画などの公表された土地利用に関する計画に適合しない場合、3週間以内に、利用目的の変更を勧告し、その是正を求めることがあります。(審査期間の延長通知があった場合には、6週間以内の延長された期間)
 また、土地の利用目的について適正かつ合理的な土地利用を図るために、必要な助言をすることがあります。

■ 届出の手続

   ○ 届出者   土地の権利取得者(売買の場合であれば買主)

   ○ 届出期限   契約締結日から2週間以内

   ○ 届出窓口   土地の所在する市町村の国土利用計画法担当課

   ○ 主な届出事項  (詳しくは届出書記入例を参考にしてください。)  届出書記入例
      (1)契約当事者の氏名・住所等
      (2)契約締結年月日
      (3)土地の所在及び面積
      (4)土地に関する権利の種別及び内容
      (5)取得した土地の利用目的
      (6)土地に関する対価の額

   ○ 提出書類  (詳しくは添付書類一覧表を参考にしてください。)  添付書類一覧表
      (1)届出書
      (2)土地取引に係る契約書の写し又はこれに代わるその他の書類
      (3)土地の位置を明らかにした5万分の1以上の地形図
      (4)土地及びその付近の状況を明らかにした縮尺5千分の1以上の地図
      (5)土地の形状を明らかにした図面
      (6)その他必要に応じた書類



4 注視区域・監視区域とは


 次の区域に指定されると、その区域内の土地取引については契約(予約を含む。)締結前に届出が必要となります。
この場合には、土地の利用目的に加えて、予定される取引価格が著しく適正を欠く場合には、取引の注視または変更を勧告することがあります。


■ 注視区域

 注視区域とは、地価が一定の期間内に社会的経済的事情に照らして相当な程度を超えて上昇し、または上昇するおそれがあり、これによって適正かつ合理的な土地利用の確保に支障を生ずるおそれがあると認められる区域として、都道府県知事又は政令指定都市の長が指定した区域をいいます。

  ※事前に届出が必要となる土地取引の規模は、事後届出制と同じです。

■ 監視区域

 監視区域とは、地価の急激な上昇又はそのおそれがあり、これによって適正かつ合理的な土地利用の確保が困難となるおそれがあると認められる区域として、都道府県知事又は政令指定都市の長が指定した区域をいいます。

  ※ 事前に届出が必要となる土地取引の規模は、都道府県知事又は政令指定都市の長が
    規則で定める面積以上となります。

現在、秋田県内において注視区域、監視区域ともに指定されている地域はありません。



5 注視区域・監視区域における手続きの流れ 【事前届出制】


 注視区域・監視区域内において、土地取引に係る契約(予約を含む。)をしようとするときは、取引の当事者(売買の場合であれば売主と買主)は、取引の予定価格や利用目的を書いた知事あての届出書に必要な書類を添付して、契約を結ぶ前に土地の所在する市町村へ届け出てください。

 届出を受けた知事は、予定取引価格と利用目的について審査を行い、(1)価格が著しく適正を欠く場合、(2)利用目的が土地利用基本計画などの土地利用に関する計画に適合しない場合、(3)監視区域において、一年以内の土地転売で投機的取引と認められる場合などには、取引の中止又は変更を勧告することがあります。それ以外の場合には、届出から6週間以内に勧告をしない旨の通知(不勧告通知)をします。取引の当事者は、この通知を受け取れば契約ができることになります。

■ 一団の土地取引 (事前届出制の場合)

 事前届出制の場合、買いの一団に加えて、個々の面積は小さくても権利譲渡予定者(売買の場合であれば売主)が権利を譲渡する土地の合計が一定面積以上となる場合にも届出が必要です。  (売りの一団)



6 事前確認制度


 注視区域・監視区域内において分譲宅地や建売住宅、分譲マンションなどを購入する場合には、分譲業者がその分譲予定価格について高すぎないとの知事の確認をあらかじめ受けている場合、定められた有効期間内であれば、個々の取引ごとにあらためて届け出る必要はありません。



7 届出をしないと法律で罰せられます


 土地取引に係る契約(予約を含む。)をした日から2週間以内に届出をしなかったり、偽りの届出をすると、6カ月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。
 また、注視区域・監視区域(事前届出制)において、届出をせずに契約をしたり、偽りの届出をした場合、同様に罰せられます。




土地取引の届出制度へ戻る