1999/09/06 総合政策課
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「あきた21総合計画について」


 秋田県では、現在、2020年ころの秋田の姿を展望し、2010年を目標とする「あ
きた21総合計画」を策定しています。この計画は、少子・高齢化や経済のグローバル化
の進展、高度情報通信社会の到来など、時代が大きく転換している中で、県が時代の変化
に積極的に対応しながら、秋田の発展可能性を切り拓いていくため策定するもので、今後
の県政運営の指針となるものです。
 この計画の策定に当たっては、本年2月に策定方針を、5月には「時と豊かに暮らす秋
田」〜新世紀『遊・学3000』ビジョン〜を策定し、秋田県総合開発審議会等の審議を
経て、8月に基本構想骨子の最終案を取りまとめました。
 引き続き策定作業を進め、年度内には策定を終えることとしています。
 以下は、基本構想骨子案の内容です。


「あきた21総合計画」への御意見、「秋田づくりへのあなたの夢」などを、ご自由に
お寄せください。

     秋田県企画調整部総合政策課  FAX  018−860−3873
                    E−mail: seisaku@pref.akita.jp



「あきた21総合計画」基本構想骨子案


はじめに

第1章 新世紀秋田を展望する
 1 時代の潮流と秋田の可能性
 (1)世界の動き
 (2)日本の変化
 (3)秋田の基本問題
 (4)秋田の可能性
 2 新しい秋田づくりの視点
 (1)基本的な視点
 (2)秋田の可能性を拓く新たな視点
 3 2020年、秋田の姿
   〜めざす社会は『時と豊かに暮らす秋田』
 (1)安全・安心に楽しく暮らす秋田
 (2)チャレンジ精神豊かな人材が活躍する秋田
 (3)環境と共に生きる秋田
 (4)産業が力強く前進する秋田
 (5)地域が活発に交流・連携する秋田
 (6)地域のグランドデザイン

第2章 政策の展開と施策の方向
 1 分野別政策
 (1)安全・安心に楽しく暮らす秋田
 (2)チャレンジ精神豊かな人材が活躍する秋田
 (3)環境と共に生きる秋田
 (4)産業が力強く前進する秋田
 (5)地域が活発に交流・連携する秋田
 2 地域別政策
 3 県民の夢創造・参画プラン

第3章 計画の推進に当たって
 1 政策・事業評価システムによる計画の進行管理
 2 簡素で効率的な行財政運営
 3 公正で透明性の高い行政の推進
 4 地方分権の推進と多様な主体との連携

はじめに


1 策定の趣旨

  本県では、平成3年2月に「秋田県新総合発展計画」(計画期間:平成3年度〜12
 年度)、平成8年3月に「秋田県新総合発展計画後期計画」(計画期間:平成8年度〜
 12年度)を策定し、これらを県政運営の指針として施策・事業を推進してきた。


  その結果、高速交通体系をはじめ、高等教育機関や研究開発拠点、医療・福祉施設な
 ど、さまざまな分野において着実な成果を挙げてきた。今後とも、形成されつつある高
 速道路網や下水道等、経済活動や日常生活に必要な基盤は、引き続き整備を進めていく。

  このような中で、時代は、成熟化しており、少子化・高齢化や経済のグローバル化の
 進展に加え、高度情報通信社会や環境重視型社会が到来するなど、大きく転換している。

  また、これからは、地方分権の流れの中で、地域主導の多様な主体の参加と交流・連
 携にもとづく取り組みがますます重視され、行政に求められる役割も変わりつつある。

  このような時代の変化に県として積極的に対応しながら、秋田の発展可能性を切り拓
 くため、新世紀における県政運営の指針となる「新しい総合計画」を策定する。


2 計画の名称

  あきた21総合計画
  〜『時と豊かに暮らす秋田』をめざして〜


3 計画の性格と役割

  この計画は、2020年頃を展望したうえで、2010年までの県政運営の長期的、
 総合的な指針を示したものであり、次のような役割を持つ。
 ・ 県が進める行政各分野や県内各地域における施策の計画性、実効性を確保する。
 ・ 県民、ボランティア等の団体や企業に対し、県政への理解と主体的な参加、協力を
  期待する。
 ・ 県内市町村、国・公団等に対し、共に地方分権を推進する立場から、県政への理解
  と支援、協力を要請する。
 ・ 秋田に関係する全ての人々や国内外の地域などに対し、交流と連携の意思を表し、
  県政への理解と支援、協力を働きかける。

4 計画の構成と期間
                                        
  区 分      期   間           内     容      
基本構想編 
      
      
2000〜2010年度の11カ年間 
             
             
2020年頃の秋田の姿を展望し、2010年ま
でに県が行うべき施策や目標を分野別・
地域別に示す。           
前期実施計画
編     
      
2000〜2002年度の3カ年間 
             
             
基本構想に掲げた施策目標を総合的に達
成するための事業計画を分野別・地域別
に示す。              




第1章 新世紀秋田を展望する

1 時代の潮流と秋田の可能性

 (1) 世界の動き

  ア 経済のグローバル化

   ・ 東西冷戦の終結と途上国の発展により、自由な市場経済に参入する国々が飛躍
    的に拡大し、モノや資本、サービスなどが国を超えて移動するなど経済はグロー
    バル化し、世界は大競争時代を迎えている。
   ・ 国際的金融不安などもあり、世界は新しい秩序を求めている。EUの国際通貨
    ユーロの誕生もそのひとつであり、さまざまな分野や世界の各地域で新しい枠組
    みがつくられていく。

  イ 高度情報通信社会の到来

   ・ インターネットなどの高度情報通信網は、地球規模での情報空間を短時間で創
    出し、経済のみならず、文化、社会などあらゆる面で国や組織を越え、地域や個
    人が直接世界と自由に交流できる「大交流時代」を可能にした。
   ・ こうした社会では、個々の企業の経営力や個人の能力、地域の魅力などいわゆ
    る個性や創意と工夫などが高く評価されていく。

  ウ 地球環境問題への対応

   ・ 世界的な経済活動の拡大と人口の増大などで温暖化等地球規模で環境が悪化し
    つつあり、これまでどおりの資源・エネルギーや食料の長期的な供給が問題視さ
    れてきている。
   ・ 地球環境問題への国際的な取り組みはますます強化され、先進諸国の率先実行
    と途上国への国際協力が求められていく。

 (2) 日本の変化

  ア 新たな社会経済システムの構築

   ・ 日本は今、明治維新、第2次世界大戦後に続く大きな転換期にあるといわれて
    いる。経済大国を築き上げてきた護送船団方式などに象徴される中央集権型行政
    システムや大量生産・消費・廃棄の社会システムなどが見直され、個性的で魅力
    ある地域づくりをめざして、分権型社会を構築するとともに、世界へ貢献できる
    日本をめざして、経済のグローバル化や地球環境問題などへ迅速に対応できる新
    たな社会経済システムの構築が進められている。
   ・ 特に大競争時代では、「和」を基本としながらも、個人が「個性」や「創造力
    」を十分に発揮し、自ら可能性へ挑戦するといった勇気などが正当に評価される
    社会をめざしていくことがより重要となっている。
   ・ 個人の夢や創意と工夫が生かされる社会では、規制緩和や柔軟な労働移動など
    を進め、世界に通用できる市場経済システムを確立するなど公正なルールのもと
    に誰でもが安心して参加できる自由な競争社会の構築と、可能性に挑戦して失敗
    しても再び挑戦できる社会システムの確立が同時に進められている。
 
  イ 環境重視社会への転換

   ・ 個々の企業の地球環境問題への改善努力が、世界市場で競争力を保持するうえ
    で、基本的な要素となる。
   ・ 大交流時代では、美しい環境と、これを保全、継承する地域の人々の取り組み
    や自然と密着した生活文化などが、高く評価される時代になる。

  ウ 心の豊かさの重視

   ・ 日本は、経済的にも豊かになり、自由時間の増大、都市化の進展など成熟社会
    を迎えている。
   ・ これに伴い、人々の価値観は多様化し、心の豊かさや感性、ゆとりなど生活の
    質的向上を重視するようになり、個性や能力の発揮、選択の自由、新たな仲間づ
    くりなどを求めるようになる。

  エ 人口減少社会の到来

   ・ 日本の人口は、2010年前後を境に減少に転じ、高齢化のスピードがさらに
    速まることが確実視されており、今後、途上国をはじめ世界全体が高齢社会へ移
    行していくうえで、そのモデルとなる。
   ・ これまでの人口増加を前提とした年金や医療・福祉などの社会保障制度や社会
    資本整備のあり方は、行財政システムとともに、今後見直されていく。
   ・ こうした中にあっても、一人当たりの所得やゆとりなど豊かさの維持拡大は重
    要であり、働く人々の減少度合いを上回る労働生産性の向上努力が続けられると
    ともに、女性や高齢者の就労機会が拡大していく。

 (3) 秋田の基本問題

  ・ このように時代が大きく変化する中で、秋田の基本問題とされてきた人口減少に
   ついては、今後、そのテンポを速め、日本はもちろん世界でも経験したことのない
   高齢社会を迎えることが確実である。一方、全国との所得格差や地理的な条件など
   からくる閉鎖性などは、解消されてきているものの十分ではない。

  ア 人口の減少、少子・高齢化

   ・ 本県の人口は、昭和31年(1956年)の約135万人をピークに、以後、
    昭和50年代前半の一時期を除いて減少が続いており、平成10年(1998年
    )の人口は約120万人で、高齢化率は22.0%となっている。
   ・ このような人口減少は、若者の流出や少子化の進行によるもので、高齢化も加
    速される状況になっており、今後、経済成長への制約や地域社会の活力の低下、
    円滑な世代交代への影響などが懸念されている。
   ・ 少子化が進行している背景には、若い世代が少ないことに加え、結婚に関する
    意識の変化に伴う晩婚化をはじめ、仕事と育児を両立できる環境が十分でないこ
    と、男女の固定的な役割分業意識が残っていることなどがある。
   ・ 今後、増加する高齢者のほとんどは元気な人たちであるが、その豊かな知識や
    経験を社会に積極的に生かすための雇用システムをはじめ、多様な社会参加を促
    進する仕組みは十分なものとはなっていない状況にある。
   ・ 本県の人口は、現状のままの人口動態で推移すれば、2020年には100万
    人を割ることも予測されるが、若い世代の社会減の抑制や出生率の回復がなされ
    れば、2010年に112万人程度、2020年には102万人程度になる見通
    しである。
   ・ この場合の高齢化率は、2010年に26.2%、2020年には30.3%
    になり、以後は安定的に推移する見通しである。

  イ 労働生産性の低い産業構造

   ・ 本県の経済は、これまで農業や製造業、商業などを中心に成長を遂げ、最近で
    は公共投資の拡大もあって、平成8年(1996年)の県内総生産は3兆9,4
    70億円の規模となっている。平成8年の一人当たり県民所得は、2,709千
    円で、すでに欧米諸国の水準に達している。しかし、全国平均を100とした本
    県の一人当たり県民所得水準は、平成8年で87.2となっており、その格差は
    徐々に縮小しているものの、依然として全国との所得格差が見られる。
   ・ その大きな原因として、改善されてきたものの、県全体の労働生産性がまだ全
    国の84%程度にとどまっていることがあげられる。特に、製造業をはじめとし
    て第2次・3次産業の労働生産性の向上が十分ではない。
   ・ また、本県の産業構造を全国と比較すると、近年、全国にかなり近い構造にな
    ってきているが、第2次産業の構成比が全国より約3ポイント低くなっており、
    その分、第1次産業が高くなっている。
   ・ 本県では、今後、人口の減少に伴い、就業人口の減少が予測されるが、現在の
    労働生産性の上昇率が今後とも持続すると仮定した場合、2020年までの年平
    均成長率の見通しは、1.8%であり、そのときの1人当たり県民所得は現在 
    (1995年)の2倍弱になるものと見込まれる。

  ウ 自立と開放性が不足している地域社会

   ・ これまで秋田は、豊かな資源に恵まれていたことや、三方を山に囲まれ、一方
    は海に面しているなど地理的特性もあって、多くの地域と積極的に交流・連携す
    る気風に欠けていた面がある。
   ・ 何事につけ大きな変化を求めないなど、県民性はどちらかというと安定志向が
    強く、男女の別や年齢に関わらず自由闊達にものが言え、互いに切磋琢磨できる
    閉塞感のない社会をつくりあげていく必要がある中で、これをリードするチャレ
    ンジ精神豊かな人材は、まだ十分育っていない状況にある。
   ・ また、地域の自立と交流・連携を支える基盤として、近年、交通や情報などの
    社会資本を急速に整備してきたが、全国的にみて、その水準はまだ低位にあり、
    今後も引き続き充実に努める必要がある。しかし、今後の行政投資にあたっては、
    右肩上がりの経済成長が望めず、県財政も健全化の途上にあることなどに十分留
    意しなければならない。

 (4) 秋田の可能性

  ・ 秋田は、このような基本問題をかかえながらも、これまで培ってきた豊かな自然
   や環境、多彩な文化、高い技術開発力や特色ある産業に加え、生活コストも低くゆ
   とりのある生活空間や安全性の高い地域社会などの良さを有している。時代の変化
   は、このような秋田の良さを開花させる可能性を高めており、次のような発展が期
   待できる。

  ア 世界へ発信する産業

   ・ 脳血管研究センター、高度技術研究所、総合食品研究所、木材高度加工研究所
    などの研究機関や秋田大学、県立大学などが有している研究開発能力は高く、秋
    田の企業が世界に技術力を発信できる源となる。
   ・ 秋田に根ざした農林水産業や木材産業、鉱業関連技術を活用したリサイクル産
    業などが、環境にやさしい資源循環型産業として発展が期待できる。
   ・ 高速交通網や高度情報通信ネットワークの整備は、時間距離を短縮させ、ビジ
    ネスチャンスを大きく広げる。
   ・ 経済のグローバル化の中で、世界各地との経済交流が深まり、とりわけ環日本
    海経済圏における秋田の企業や人材の活躍が期待できる。

  イ 環境にやさしいライフスタイル

   ・ 世界自然遺産に登録された白神山地や十和田八幡平はもちろん、身近な田園風
    景にいたるまで、秋田の美しい景観など豊かな自然が持つ価値が再認識されてい
    る。
   ・ 秋田の農山漁村の人々は、長い時間にわたって日本の食料と木材の供給に大き
    な役割を果たしながら、良好な環境と美しい景観を維持し、自らも豊かな「食」
    や「住」などの生活文化を育んでおり、ゆとり志向の高まりの中でこのことが評
    価されている。
   ・ 都市の人々にあっても、通勤・通学も容易で広い住宅に住むことができるなど、
    ゆとりのある空間の中で、身近な環境を美しくしたり、農山漁村と交流・連携し
    て手近な自然に親しみ、手軽に温泉等でいやしを得るなど、自然と共生したライ
    フスタイルを可能にしている。

  ウ 人々が楽しく暮らせる社会

   ・ 心の豊かさやゆとりが志向される中で、豊かな経験と自然や文化に対する深い
    知識をもつ元気な高齢者が増加し、その知恵や力を積極的に地域づくりに生かす
    ことにより長寿先進県となる。
   ・ 秋田には、いたるところに、長い歴史の中で培われてきた祭りや季節の行事が
    数多く保存されており、子どもやお年寄りが互いに楽しみ交流しながら、これら
    伝統を受け継ぎ伝えていくことができる。
   ・ 秋田でも、事故や犯罪にあう機会が増加してきているが、全国的にみて、その
    度合いは低く、安全性の高い地域社会を維持しており、安心して楽しく暮らせる
    社会を築いていくことが可能である。


2 新しい秋田づくりの視点

 ・ 新世紀において、秋田は、人口の減少や少子・高齢化、労働生産性の低い産業構造
  などの基本問題に的確に対処しながら、産業、環境、文化など広い分野にわたって培
  ってきた秋田の可能性を開花させ、みんなが誇りをもって、生涯を心豊かに暮らせる
  秋田づくりが求められている。
 ・ 新しい秋田づくりにあたっては、これらの問題を解決していく基本的な視点と、秋
  田の可能性を切り拓いていくことのできる新たな視点が必要である。

 (1) 基本的な視点

  ○ 生活の安全・安心


 ・ 人々の価値観が多様化する中で、少子・高齢化と自由な競争が同時に進む社会
  にあっては、個人の自立が強く求められる一方で、これまで以上に一人ひとりの
  生活の安全・安心の確保が重要になる。このため、医療、福祉、雇用、防災など
  の社会システムを時代の変化に即応させていく必要がある。
 ・ 長寿社会を心豊かに生きていくためには、自らの健康は自らが守るとともに、 
  地域における暮らしは地域の人々がお互いに支え合って守っていくなど、自己の 
  責任と地域社会における連携が重要になる。
 ・ 子育て支援や医療、福祉などのサービスについては、量的な充足から「一人ひ
  とりの命の輝き」を大切にするなど質的な充実が求められてきており、生活の質
  の改善や心の満足度の向上につながる利用者の視点に立ったサービスが必要であ
  る。


  ○ 社会の持続的発展


 ・ 環境の制約や人口の減少、国際的な協調体制の重視などから、かつてのような
  右肩上がりの経済成長は望めないものの、社会の健全な発展と生活の安全・安心
  を確実にするためにも、産業経済社会の持続的成長や環境と共生する資源循環型
  社会の形成、少子・高齢化対策を含む地域社会の活性化など社会の持続的発展を
  めざしていく必要がある。
 ・ このため、産業面では、県民が創意と工夫をこらしながら勤労意欲を高めると
  ともに、経済のグローバル化の進展と就業人口の減少に対応して、モノづくりを
  はじめ各分野で、情報化や人材育成、技術開発等への積極的な投資を進め、個々
  の企業の競争力を強化し、労働生産性を向上させる努力が求められている。特に、
  技術開発の推進による独創性に富んだ企業活動の展開や、産学官連携による科学
  技術の振興、新産業の創出支援、職業能力の開発が重要になる。また、本県の資
  源や特性を生かした産業の創造を図る観点から、農林水産業や観光産業の振興資
  に力を入れていく必要がある。
 ・ また、環境面では、地球温暖化防止などへ向けた国際的な協力や環境と共生す
  るライフスタイルが求められるとともに、長期的には、世界人口の増加と経済の
  拡大を背景に資源やエネルギーの不足が心配されることから、これまでのような
  大量生産・消費・廃棄の社会経済システムを見直し、リサイクルの徹底など、環
  境への負荷を少なくする資源循環型社会をつくりあげていく必要がある。
 ・ 社会が持続的に発展していくためには、地域がそれぞれの特性を十分生かして
  自立していることが重要であり、自立を支える基盤として、交通や情報、下水道
  等の社会資本の整備を引き続き進めていく必要がある。また、地域の担い手の確
  保や将来の安定的な人口構造をめざすためにも、魅力ある雇用の場を創出して、
  若者の定住を促進するとともに、出生率の回復に向けた取り組みなど少子化対策
  を進め、地域の活力を高めていくことが求められる。


  ○ 県民が主役のパートナーシップ


 ・ 社会の成熟化や分権型社会の推進などを背景に、画一的になりがちな行政主導
  の地域づくりから住民参加による個性的で魅力ある地域づくりが求められてい 
  る。
 ・ 新しい地域づくりでは、「自ら考え自ら行う」という意識に立って、県民一人
  ひとりが主体的に行動するとともに、ボランティア、NPO、企業、大学等、市
  町村、県など多様な主体が、対等の立場でそれぞれの役割分担に応じて協力し行
  動するという、パートナーシップの精神による地域づくりが重要である。
 ・ また、地域の魅力や活力を高めていくためには、さまざまな分野において地域
  の特性を再認識し、足りないところはお互いに補完し合っていくことが重要であ 
  り、人と人、地域と地域が、それぞれ自立しながら、交流・連携を進める必要が  
  ある。
 ・ このため、個人にあっては、自主自立の精神で、互いの個を大切にしながら、
  新しい芽を育てていくなど豊かな心を育む必要がある。また、地域にあっては、
  進取の気概を持って地域をリードできる人材を育成するとともに、自らの責任と
  選択で主体的に地域を経営していくことが重要である。
 ・ 県にあっても、より広域的視点から、県勢発展に取り組むとともに、地域の自
  立を促すという視点から、多彩な地域づくりをコーディネートする役割も一層重
  要になる。このため、県民をサポートしていくもの、協働して創りあげていくも
  の、社会資本の整備や人材育成のように県が責任をもって行うものなど、それぞ
  れに役割分担を明確にしながら、県民の目線に立った行政サービスを提供してい
  く必要がある。



 (2) 秋田の可能性を拓く新たな視点 

  ○ 『遊・学3000』自由時間の活用


 ・ 経済の成長により、その豊かさが充足されてくるのに伴い、人々の価値観はよ
  り心の豊かさを求める方向へ変化してきている。新しい時代では、これまでの勤
  勉性に加え、「個性」や「創造力」、「自立」や「自己責任」が一層重視される
  社会となる。
 ・ また、1年は時間にすると8760時間になるが、睡眠や食事などの基礎的時
  間と仕事や学業の時間を除いた自由時間は、現在約3000時間に及んでいる。
  今後、社会経済の発展は、さらに労働時間を短縮させ、自由時間を増大させるも
  のと見込まれる。
 ・ このような時代の変化の中で、秋田の発展可能性を開花させていくためには、
  県民一人ひとりが開放的で柔軟な発想のもとに自己実現に取り組み、生活の満足
  度を向上させることが重要であり、このような「一人ひとりの力」の発揮が新し
  い秋田づくりにも大きな力となると考えられる。
 ・ したがって、「個の重視」という観点で基本的な視点を側面から支援するもの
  として、豊かな人間性を磨く『遊・学3000』自由時間の活用を新たな視点と
  する。
 ・ 自由時間の積極的な活用は、人生をより善く「生きる」ための自己実現や生き
  がいづくりの取り組みを促し、「楽しみと交流」、「個性と創造力」を育み、仕
  事や社会参加の意欲の向上はもちろん、生活の安全・安心を充実させるとともに、
  経済の発展や文化の向上を促進させ、地域の活力を高めることから、この視点は、
  秋田の可能性を切り拓くうえで有効な視点であると位置づける。
 ・ これからは、県としても、県民が自由時間に新しい価値を見いだして、心豊か
  な生活の実現のため、この時間を「遊」や「学」などに積極的に活用できるよう、
  機会や場の提供など環境づくりを進めていく必要がある。



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