1999/09/06 総合政策課
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3 2020年、秋田の姿
  〜 めざす社会は『時と豊かに暮らす秋田』

 ・ 新世紀の秋田のめざす姿は、「美しい環境のもとで、各々の世代が豊かさを実感で
  き、生き生きと活躍している」社会と考える。
 ・ この社会は、三つの基本的な視点に『遊・学3000』自由時間の活用という「時
  間」に着目した新たな視点が加えられて実現されることから、その姿を総称して、『
  時と豊かに暮らす秋田』と表現する。
 ・ 『時と豊かに暮らす秋田』を実現するため、次の5つを基本目標とする。


 〜5つの基本目標とその姿〜

   安全・安心に楽しく暮らす秋田

   チャレンジ精神豊かな人材が活躍する秋田

   環境と共に生きる秋田
 
   産業が力強く前進する秋田

   地域が活発に交流・連携する秋田

 ・ 秋田の可能性が開花する2020年には、それぞれの基本目標ごとに次のような秋
  田を築いていきたいと考える。


 (1) 安全・安心に楽しく暮らす秋田

  ○ 長寿社会

   ・ 65歳以上の人々が人口の約3割を占めているが、健康づくりへの関心の高ま
    りや生活習慣の改善が進む中で、短命県のイメージがなくなり、年齢を感じさせ
    ない多くの元気な高齢者が社会の活力を支える重要な一員として、職場や地域で
    生き生きと活躍している。
   ・ 連帯や共生の考え方が定着し、共に支え合うボランティア活動が広がるととも
    に、交通環境や公共施設、住宅などのバリアフリーが大きく進展し、高齢者や障
    害のある人をはじめ、みんなが安全に活動できる街が実現している。
   ・ 健康を損ねたり介護が必要となった人には、住み慣れた地域で生活を続けるこ
    とができるよう、情報通信ネットワークも活用しながら、行政と民間が連携して
    身近なところで多様な保健・医療・福祉サービスを提供するコンビニ型システム
    が整えられている。また、質の高いサービスを支えるマンパワーが確保されてい
    るとともに、基礎的な介護の知識・技術が県民に広く浸透し、みんなで介護を支
    える社会となっている。

  ○ 子育て

   ・ 家庭において男女が家事や育児、介護を共に担う意識が定着するとともに、「
    子どもは社会の宝」という共通認識のもとに、地域社会における保育サービスの
    多様化、職場の育児休業制度の充実、労働時間の弾力化など子育てサポート体制
    が確立し、仕事と子育ての両立に心配のない環境になっている。
   ・ 子どもの健やかな成長を支える保健・医療・福祉サービスや総合的な相談機能
    の充実、子育てに関する心理的・経済的負担の軽減も図られる中で、若い人たち
    が結婚や子育てに夢を持ち、子どもの歓声がいつも聞こえる社会が再現されてい
    る。

  ○ 生活環境

   ・ 下水道等の完備をはじめ、ゆとりある空間を生かした身近な公園や緑地の確保、
    冬期交通の円滑化など質の高い快適な生活環境が整えられ、中心市街地も特色を
    つくり出す取り組みが実を結び、さまざまな世代の人が行き交い、活気を取り戻
    している。
   ・ 自然災害に備えた県土保全施設の適切な配置、公共施設や住宅の耐震化が進む
    とともに、情報通信システムなどを活用した高機能の防災ネットワークが確立さ
    れ、災害に対する安全性が一層強化されている。
   ・ 交通事故や情報化・国際化等に伴う新たな犯罪などの発生が抑制されるととも 
    に、食品の安全性や消費生活に関する情報提供が的確に行われ、地域における生 
    活者の安心度が高まっている。
   ・ 労働時間の短縮をはじめ、リフレッシュやボランティア等の休暇制度の充実、
    テレワークシステムの普及などが進み、県民が自由時間を十分に活用できるよう
    な就業環境が整えられている。

  ○ 文化・芸術

   ・ 音楽や舞踊をはじめさまざまなジャンルの鑑賞組織や活動グループが設立さ 
    れ、それぞれが個性あふれる多彩な文化活動に意欲的に取り組んでいる。また、
    各地の文化施設では、マルチメディアの活用などにより、世界的音楽家の名演や
    貴重な郷土芸能などが臨場感あふれる形で提供され、学校や買い物、勤め帰りに
    楽しむ人で賑わっている。また、企業のメセナ活動も盛んで、秋田出身の絵画や
    彫刻等の作家のギャラリーなども公開されている。
   ・ ワールドゲームズの開催などを機会に、環日本海諸国をはじめ海外との交流は、
    互いの家族が行き来するといったことも多くなり、異文化にふれながら育った若
    者を中心に独自の融合文化が創造され、舞踊や音楽などの分野を中心に、数多く
    の若い才能が世界に羽ばたいている。
   ・ また、文化財や伝統工芸、芸術作品などの文化遺産が豊富に保存・伝承され、
    「秋田」という日本の原風景を残す風土と一体のものとして評価されており、秋
    田ふるさと村をはじめ各地域の文化施設や文化遺産等を結んで地域の自然や人々
    のくらしを含む環境全体を保存・展示・活用するとともに、文化資源の経済価値
    をも活用した地域づくりが進められている。

  ○ スポーツ

   ・ 日本一「楽しさはずむ」秋田国体の成功とともに、スポーツが健康づくり、生
    きがいづくり、仲間づくりに欠かせないものとの意識が県民に深く浸透し、中学
    校区を単位としてジムも備えたスポーツクラブを中心に、多くの県民が、年齢、
    体力、好みに応じたスポーツを楽しんでいる。
   ・ こうしたすそ野の広がりやスポーツ医・科学と一体の競技指導も定着し、各種
    大会で、県民に感動を与えるような名選手が輩出している。
   ・ また、三大河川流域を中心に山岳から田園、海浜域まで連なる豊かな自然の中
    で四季に応じたアウトドア・スポーツを堪能できる地域として賑わっている。


 (2) チャレンジ精神豊かな人材が活躍する秋田

  ○ 教育

   ・ 子どもたちは、個性を発揮しながら明るく楽しい学校生活を送り、「ふるさと
    教育」で培われた思いやりや自然を大切にする心をもって、ボランティア活動や
    野外活動の実践などに積極的に取り組み、「生きる力」と確かなふるさと観を身
    につけている。
   ・ また、中学校、高等学校、中高一貫校においては、基礎・基本をしっかり身に
    つけた上で学びたい学科や科目を自由に選択したり、地域の先端産業などでの体
    験学習を通して科学的探求心を養ったりするなど、個々の能力を十分に伸ばし、
    学力を一層向上させている。
   ・ 学校以外の場所においても、家庭、地域社会とのさまざまな交流を通して心身
    を鍛え、心豊かなたくましい人間に成長している。
   ・ このように、子どもたちは、学校、家庭、地域の連携の中で次代の担い手とし
    て育っている。また、マルチメディア情報システムなどを積極的に活用し意欲的
    に学習する人々が増えるとともに、多様な学習ニーズに応じる社会の体制ができ
    ており、学校はそれらの拠点としての機能を果たしている。
   ・ 高等教育機関では、学部・学科のバランスのとれた配置のもとに、四年制大学
    の入学枠が拡大され、さらに、多様な研究部門の専門研究施設なども充実されて
    いる。そして、県内各大学間の単位互換制度、自由な編入制度、企業や研究機関
    との連携のもとでのインターンシップなどを軸に、全国的にも特異な産・学・官
    による研究開発、人材育成システムが形成されている。
   ・ こうしたシステムは、産業界からも、また学際的にも高い評価を得ており、県
    内から多くの学生が入学し新時代を担う創造的人材に成長している。

  ○ 学習

   ・ 働く喜びとともに心と人生のふくらみを求めるライフスタイルが、県民に定着
    している。
   ・ 生涯にわたって自らの可能性を高める活動として、県民カレッジへの参加がま
    すます盛んになっている。生涯学習施設、小中学校などを学習の場として、学ぶ
    喜びやスポーツに参加する喜びを感じながら、それぞれの興味や目的に応じた学
    習活動を展開している。
   ・ また、大学などへの社会人入学やリカレント学習も一般的になり、キャンパス
    は老若男女で賑わっている。各種の教育施設を結ぶ情報ネットワークや放送大学
    の活用により、家庭にいながら、学習講座に参加する人も多くなっている。
   ・ 生涯学習の成果は、ボランティアやNPO活動、地域のコミュニティー活動、
    あるいは職場などを通して、社会に生かされるようになり、活力のある地域づく
    りに当たってのパートナーシップ形成の源となっている。
   ・ 一方、自然豊かな田園を楽しむグリーン・ツーリズムや観光、四季のスポーツ、
    芸術文化、創作活動など、自由時間に秋田らしさを求める人々も多くなり、こう
    した自主的で多彩な県民運動推進の拠点づくりも進められ、全県の関連組織のキ
    ーステーションの機能を果たしている。

  ○ 社会参加

   ・ 社会の成熟化に伴い女性の力が求められる場面が大きく広がっている。特に本
    県においては、少子化・高齢化への対応を背景とした社会生活全般にわたる総合
    的な支援システムが機能する中で、女性の社会進出はめざましく、若者を中心に
    男女の固定的な役割分担の意識は無くなっている。
   ・ また、学校教育や県民カレッジなどの学習を通じて、「よりよい地域社会づく
    りにはできる限り参加し責任を持とう。」という意識が県民に浸透し、福祉や環
    境保全活動、災害救援活動、まちづくり活動等、社会のあらゆる分野でボランテ
    ィア、NPO、コミュニティー組織などの市民活動が繰り広げられている。
   ・ こうした活動の広まりは、相互の交流や行政からの情報公開、諸制度の改善な
    ども含めた活動支援により一段と活発となり、企業や既存の団体等とも連携した
    良好なパートナーシップのもとに地域づくりが進められている。

  ○ 福祉・産業人材

   ・ 「子どもと高齢者は地域が責任を持って育て世話をする。地域の安心はみんな
    で守る。」という認識のもとに、県民総参加のセーフティー・ボランティア・ネッ
    トが張り巡らされ、保健・福祉や高度な医療を担う人材の育成とあわせ、安心し
    て老いを迎えられる元気老人日本一の県となっている。
   ・ 産業経済活動においては、消費者ニーズをしっかりととらえながら多角的な視
    点から農林水産業や付加価値の高い関連ビジネスを進める経営者、経済のサービ
    ス化に対応したソフト産業の創業者、国際競争力を備えたモノづくり産業への転
    換をリードする経営者、世界と受発信できるような専門性の高い技術研究者、産
    業基盤を支える高度な技能者が活躍している。
   ・ また、さまざまな職業を経験しながら、自らの可能性を高めていく生き方をす
    る人々も多くなり、意欲や希望に応じた専門教育や職能開発制度が充実している。
   ・ 産業人材の育成の背景となっている産学官が連携した研究開発・人材育成シス
    テムが、秋田の産業振興の大きな基盤になっている。


 (3) 環境と共に生きる秋田

  ○ 環境保全活動

   ・ 環境学習の推進により子どものころから環境の大切さを認識し、生活や産業な
    ど人間活動のあらゆる場面で、環境保全を優先的に考えるライフスタイルが確立
    され、県民、企業、行政のパートナーシップにより、環境美化のグラウンドワー
    クや環境ISOの取得など環境保全の実践活動が積極的に展開されている。
   ・ 広大な森林を守り育ててきたことに誇りを持ち、県民や企業が地球市民として、
    二酸化炭素やフロンの削減、新エネルギーの導入、環境保全の国際協力など、地
    球環境問題への地域からの先進的な取り組みを繰り広げている。

  ○ 自然との共生

   ・ 多様な生物を育む原生的自然や里山の自然、水辺環境が良好に保全されるとと
    もに、居住地周辺での緑や潤い豊かな景観づくり、中山間地域の森林や農地の保
    全など、県民が一体となった原風景の保全・回復が進められ、県土全体が自然あ
    ふれる公園のような環境になっている。
   ・ 美しい県土の中では、グリーン・ツーリズムやスポーツ・レクリエーション、
    森林浴、市民農園など、自然とふれあい対話する県民の多様な活動が日常化し、
    自然の恵みを実感するとともに明日への英気を培っている。

  ○ 循環型社会

   ・ 廃棄物の分別収集や資源としての有効活用、環境にやさしい製品の購入など県
    民や企業が一体となった廃棄物の減量化やリサイクルへの取り組みが定着し、資
    源循環型社会への転換が大きく前進している。
   ・ 良好な大気環境が引き継がれるとともに、森林の整備や下水道等の完備により
    健全な水循環が確保され、八郎湖の水質改善も進んでいる。また、ダイオキシン
    や環境ホルモンなどが健康や生態系に与える影響の解明が進み、適切な監視に基
    づく情報提供や安全対策が進められている。


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