1999/09/06 総合政策課
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2 地域別政策


 分野別政策を踏まえ、地方部ごとに地域の資源や特性、あるいはその長所等を生かした個性的で
魅力ある地域づくりを行うため、2010年までの地域づくりの基本方向及びそれを実現する主要
な施策、さらには将来像についての県の考え方を示したものである。



(鹿角地域の将来像)

 十和田八幡平の大自然に囲まれ、                          
 伝統と文化が香るうるおいのある空間を持ち、                    
 国際的な観光地として脚光をあび、                         
 鉱山技術を活用したリサイクル産業や、                       
 耕・畜一体となったグレードの高い複合経営を中心とした高収益の多彩な農業が展開され、
 北東北の人、モノ、文化、情報の交流拠点として、                  
 活力が満ちあふれている地域をめざす。                       

(地域づくりの基本方向)


○ 伝統と文化が香る国際観光ゾーンの形成

  当地域は、世界に誇る十和田湖や八幡平の豊かで美しい自然、多種多様な温泉、祭りなど数多
 くの観光資源に恵まれ、また国際観光テーマ地区に指定され、国内外から年間4百万人以上の観
 光客が訪れている。
  今後は、こうした特性をより一層発揮できるよう、北東北三県連携の広域観光ルートの形成、
 大館能代空港の活用、接遇の向上などの観光サービス機能の充実、さらには農林業など地域産業
 と結びついた観光産業の育成など、国際観光テーマ地区にふさわしい伝統と文化が香る国際観光
 ゾーンの実現をめざす。

 環境にやさしいまちづくりを進める「県北部エコタウン」の形成

  県北部は、世界自然遺産の白神山地や十和田八幡平国立公園に抱かれた地域であり、環境にや
 さしい資源循環型社会を形成する先進的、牽引的な役割が期待されている。また、金属鉱業研修
 技術センターや木材高度加工研究所が立地しているほか、活用が期待される天然ゼオライト、珪
 藻土、十和田軽石、廃木材、石炭灰等のエコマテリアルやエコ資源に恵まれている。
  今後は、秋田大学の協力も得ながら県北部の連携を強化し、家電製品等のリサイクルを推進す
 る「リサイクル・マイン・パーク」の促進、資源の有効利用と新しい産業の展開を図るエコマテ
 リアルやエコ資源の活用技術の開発、さらには、一般ゴミ等のコンポスト化、資源循環型社会の
 形成に向けた住民意識の向上などを進め、県北部エコタウンの実現をめざす。

 産地間競争を勝ち抜くグレードの高い複合経営の確立とクリーン農業
 の推進

  稲を中心に、冷涼な気象条件を生かした野菜、果樹、畜産、葉たばこ等を組み合わせた複合経
 営が進んでいるほか、養豚の排泄物を微生物処理で完熟堆肥にし、それを農地に還元するなど地
 域資源循環型のクリーン農業が展開されている。
  今後は、耕種と畜産の連携による堆肥流通システムの確立やこれを活用しての有機野菜等のブ
 ランド化など、クリーン農業を一層推進し、良質で安全な農畜産物の生産による収益性の高い複
 合経営の確立に努めるとともに、生産から加工・販売まで一貫した高付加価値型農業の展開や観
 光と連携した農業の展開など、産地間競争を勝ち抜く魅力ある農業の実現をめざす。

 北東北の拠点づくりのための交通・情報ネットワークの整備

  本地域は北東北三県(秋田・青森・岩手)のほぼ中央に位置し、県内唯一、東北縦貫自動車道
 が通っており、青森、八戸、弘前、盛岡などの各都市と1時間経済圏となっている。北東北知事
 サミットを契機として、観光や環境分野で広域連携による取り組みを推進しているほか、産業や
 情報などの分野においても交流が活発化していくことが期待されている。
  今後は、県境を越えた連携・交流を一層促進するため、日本海沿岸自動車道の整備促進、大館
 能代空港へのアクセス道路などの幹線国道の整備促進、さらには情報通信基盤の整備促進などを
 図り、北東北における人、モノ、文化、情報等の交流拠点の実現をめざす。 



(大館・北秋田地域の将来像)


 固有の伝統文化、自然、食や地域が築いてきた資産が豊富で、             
 整備された高速交通ネットワークをフルに生かした観光産業や農林業が活発に営まれ、  
 蓄積された鉱山技術を活用した新たな産業が振興し、                 
 地域内外の人々の遊びと交流の機会が随所に用意された、               
 北東北の空の玄関口としての役割を積極的に担う拠点をめざす。            

(地域づくりの基本方向)


○ 北東北の玄関口としての交通ネットワークの整備

  平成10年に大館能代空港が開港し、アクセス道路などの交通基盤の整備も進み、東京圏や大
 都市圏との時間距離が飛躍的に短縮され、全国有数の観光地である十和田・八幡平が背後に控え
 る北東北の玄関口として発展が期待される。しかし、東京便、大阪便が1日1往復、札幌便が季
 節運航となっているため一層の利便性の確保が求められている。
  このため、空港の利用拡大を図り、東京便の二便化、新規路線の開設などネットワーク化を進
 めるとともに、日本海沿岸東北自動車道及びアクセス道路の整備促進を図る。

○ 高速交通ネットワークを生かした魅力ある農林業の展開

  大館能代空港の開港や日本海沿岸東北自動車道の整備により、首都圏や大都市圏と直結した交
 流の機会が飛躍的に増加することが予想される。
  このため、都会にない農山村の魅力を前面に打ち出し、宿泊場所や食事の提供・直売などのサ
 ービス業、市民農園などの体験型農林業、朝市・直販・農林産品加工などの交流型農林業の振興
 を観光と一体となって図る。また、首都圏や大都市圏との交流を通じて、消費者のニーズを的確
 にとらえ、多種多様な需要動向に即した生産拡大を図るための生産体制の整備、加工品開発及び
 販路拡大の促進に努める。

○ 環境にやさしいまちづくりを進める「県北部エコタウン」の形成

  これまで当地域の主要な産業となっていた鉱業は、平成6年3月の花岡鉱山の閉山により長い
 歴史に終止符が打たれたことから、これに代わる、時代にマッチした地域で培われ蓄積されてい
 る鉱山技術を活用する新しい先端産業の育成が求められている。
  このため、産学官や県北部地域の連携を強化し、家電製品等のリサイクルを推進する「リサイ
 クル・マイン・パーク」の促進、資源の有効利用と新しい産業の展開を図るエコマテリアルやエ
 コ資源、生ゴミコンポストの活用技術の開発、さらには、資源循環型社会の形成に向けた住民意
 識の向上などを進め県北部エコタウンの実現をめざす。

○ 地域の資源を活用した遊びと交流の場づくり

  3つの県立自然公園に囲まれた当地域は、伝統文化や自然などの観光資源に恵まれ観光客は増
 加しているものの、当地域での滞在時間は少ないことから、北欧の杜公園、大館樹海ドーム、奥
 森吉青少年野外活動基地など既に整備された施設のより一層の利活用が望まれる。
  このため、名所・旧跡・温泉・観光施設などのネットワーク化に努め、秋田内陸線を含んだ広
 域観光ルートの開発などにより、県内外の人々の遊びと交流の機会づくりを推進するとともに、
 通年型・滞在型観光の確立を図っていく。
  また、「森と遊び交わる文化」を発掘・継承・活用しながら、豊かな森林資源を次の世代に確
 実に引き継ぎ、四季を通じて人々が集う独自の森の文化づくりをめざす。



(能代・山本地域の将来像)


世界遺産の白神山地とそのミネラルをいっぱいに含んだ日本海に抱かれた、       
木の香りやスポーツ文化に満ちあふれたゆとりの大地のもと、             
伝統と高度技術を融合した市場競争力のある木材産業や、               
人々の知恵と工夫を結集した大規模野菜産地づくりと農産物の多様な販売活動が展開され、
観光などを通じた秋田・男鹿、西津軽地方、米代川流域の交流・連携の結節点として、  
山・海・田園と人とが、心豊かに共存する「自然と人・産業の共生モデル地域」をめざす。

(地域づくりの基本方向)


○ 白神山地と海/自然と人との共生

  世界遺産「白神山地」に代表される貴重な自然環境が数多く残されており、地域全体として環
 境や生態系を保全しつつ、持続的な発展が可能な社会システムを構築していく必要がある。
  このために、「山〜森〜川〜海」一連の自然環境や生態系の保全を図るとともに、あきた白神
 自然ふれあい構想の推進による自然とふれあえる環境の整備を促進し、日本海と森林・田園を活
 用した自然ふれあい活動の推進による自然の中で安らげる機会を提供する。

○ 木の総合産業ルネッサンス

  この地域には、伝統的な木材産業の集積や高度加工技術に関する研究開発機能などがあり、こ
 れらの特性を生かして、木材を核とした地域産業の振興を図っていく必要がある。
  このために、木材高度加工研究所における研究開発と地域企業への技術移転を促進し、市場競
 争力あふれる木材産業の振興を図っていく。
  これと併せて、流通の拠点となる能代港の整備充実を図るとともに、木材関連産業の振興や地
 域における木材の一層の活用を図る。

○ 知恵と工夫、みんなで創る大規模野菜ランド

  県内一の大規模な野菜産地が形成され、産地直売などの販売活動が活発に行われており、これ
 らをさらに促進することにより、一層の大規模野菜産地づくりを推進していく必要がある。
  このため、効率的な集出荷のための流通施設整備や機械化作業体系の確立を図りながら、市場
 競争力のある周年供給可能な野菜栽培を促進していく。
  また、白神山地に抱かれたクリーンな食材供給基地化、契約栽培・産直などによる流通経路の
 多様化を進めていく。

○ 日本海沿岸地域と米代川流域を結ぶネットワークの形成と交流・連携
 の推進

  この地域は、秋田・男鹿、西津軽など日本海沿岸地域や米代川流域との人的・物的交流の結節
 点としての立地特性を持っており、日本海沿岸東北自動車道の整備促進、在来幹線鉄道の高速化
 、地域交通網の整備充実、大館能代空港の利便性向上などにより、これらの交通ネットワークを
 一層強化する。
  また、これらの交流基盤を活用して、観光を核とした秋田・男鹿地方、西津軽地方、十和田・
 八幡平との連携強化を図る。



(秋田周辺地域の将来像)

 若者から高齢者まであらゆる世代が、快適な都市的サービスを享受できる魅力ある都市空間と、
 環境にやさしい地域社会に支えられた、
 新世紀における秋田の顔にふさわしい広域県都圏を形成するため、
 環日本海交流のゲートウェイとして国内外の各地域と盛んに交流・連携し、
 産学官連携により国際競争力をも有する新たな産業や、
 都市近郊の特性を生かした観光産業や農林水産業が
 活発に展開される地域をめざす。


(地域づくりの基本方向)


○ 環日本海交流拠点の形成

  当地域は、環日本海交流を主体とした本県の国際化戦略において、そのゲートウェイ機能を担
 う重要な地域であり、秋田港における外国貿易コンテナに対応する機能整備、船川港の物流機能
 の強化や秋田空港への国際定期路線の開設に向けた取り組みなどを引き続き進め、環日本海諸国
 との交易の拡大を推進する。
  また、日本海沿岸東北自動車道やフェリー定期航路を活用した環日本海各県との交流・連携を
 進めるための基盤整備に努め、東北地域における環日本海交流拠点の形成を図る。

○ 産学官連携による新産業の育成と産業競争力の強化

  当地域は、製造業出荷額で県内の1/3を占めるなど「モノづくり機能」が集積しているが、
 経済のグローバル化の進展による大競争時代への迅速な対応が求められている。
  このため、県立大学や秋田大学などの高等教育機関やテクノリサーチゾーンなどの試験研究機
 関の研究開発機能の集積を生かし、産学官連携による新産業の育成や既存産業の競争力の強化に
 努めるとともに、これら産業を支える多彩な人材の確保と育成を図る。

○ 都市近郊の特性を生かした観光産業や農林水産業の振興

  中核となる都市機能と周辺のめぐまれた自然、田園環境を併せもつ当地域の特性を産業面で生
 かすためには、秋田市の周辺地域において、観光産業や農林水産業の振興を図る必要がある。
  このため、観光分野では、男鹿半島などの豊かな自然の中でやすらぎを体感できる滞在型観光
 への取り組みを強化するとともに、農村・漁村の生活文化や森林などの緑とふれあう体験型観光
 の促進を図る。
  また、都市住民の消費者ニーズに対応した多品目周年型農業の振興や消費者と直結した多彩な
 販売ルートの確保など、都市近郊の立地条件を生かしたアグリビジネスの積極的な展開を図る。

○ 魅力ある都市空間と環境にやさしい地域社会の構築

  新世紀における秋田の顔にふさわしい広域県都圏を形成するためには、若者から高齢者まであ
 らゆる世代が、都市的サービスを快適に享受できるための魅力ある都市空間の形成と環境にやさ
 しい地域社会の構築を図る必要がある。
  魅力ある都市空間の形成のためには、高速交通網へのアクセスの向上、高速道路IC、空港、
 港湾といった各交通体系のネットワークの強化といった都市機能の高度化、空洞化の進む県都秋
 田市の中心市街地の再構築、渋滞問題解消のための交通網の整備などを推進する。
  また、環境にやさしい地域社会の構築のため、適切な廃棄物処理体制の整備や富栄養化により
 水質汚濁の進む八郎湖の浄化対策などを進めていく。



(本荘・由利地域の将来像)

 
  俳聖芭蕉が足跡を残した蚶満寺をはじめとする歴史的文化遺産と
  鳥海山、高原、日本海、子吉川が一体的に織りなす雄大な自然景観に恵まれ、
  体験・滞在型観光拠点として人々が行き交い、
  世界をリードする電気機械産業が集積し、
  県立大学を中心とした産学官連携によるハイテク技術ネットワークが構築され、
  環境にやさしい農林水産業が営まれる、
  賑わいに満ちた地域づくりをめざす。


(地域づくりの基本方向)


○ 環鳥海連携による多彩な資源を生かした広域的周遊型観光圏の形成

  鳥海山を核とした環鳥海地域は高原部と海岸部が短時間で結ばれるという全国的にも稀な特徴
 があり、歴史・文化遺産、温泉など豊富な観光資源に恵まれている。また、観光・レクリエーシ
 ョン拠点施設などの整備や、仙台など近接地域との交流を促進する国道等の整備が進められてい
 る。
  今後は、日本海沿岸東北自動車道やアクセス道路の整備促進などにより、鳥海山を中心とした
 秋田・山形の環状ルートを形成し、隣接県等との交流・連携を図る。また、接客接遇など観光サ
 ービスの向上、特産品の新規開発など受入体制を整備しながら、鳥海高原や農園、川、海での体
 験・滞在型を中心とした広域的周遊型観光を推進にすることにより、仙台圏、山形圏、さらには
 首都圏・関西圏等との交流人口の拡大をめざす。

○ 産学官連携によるハイテク産業の生産・技術ネットワークの形成

  当地域は、第2次産業における産業別純生産額並びに就業人口比率の割合が著しく高く、地域
 住民の安定した就業の場が確保されている。また、電気機械関係などの幅広い最先端技術を蓄積
 し、環境ISOの取得など環境を重視した企業活動が進められている。
  今、経済のグローバル化の進展による大競争時代への迅速な対応が求められている中、秋田県
 立大学(システム科学技術学部)の開学を契機として、これまで蓄積されてきた生産技術を生か
 した応用分野への拡大など地域産業の新たな展開が期待されている。
  このため、「秋田県立大学(システム科学技術学部)」や「本荘由利産学共同研究センター(
 仮称)」が中心となり、「産・学・官」の連携の推進や地域の企業間相互の連携・協力などによ
 る、環境を重視した地域ハイテク産業の生産・技術ネットワークを形成する。また、学生の学外
 実習による企業・各種研究機関との交流や地域住民への学習機会の提供などにより、大学と地域
 との連携を推進する。さらに、こうしたネットワークや高速交通網を生かして、本荘工業団地等
 への企業誘致を促進する。

○ 由利ブランドを高める環境にやさしい農林水産業の発展

  「由利・本荘米」や「由利牛」、そして「ミニトマト」を始めとする野菜等、恵まれた気候・
 風土により地域ブランドを生み出してきたが、消費者からは、環境に配慮した安全で新鮮な農林
 水産物等の安定的な供給が求められている。
  このため、農産物については、土づくりを基本としながら、有機米・減農薬米等のこだわりの
 付加価値米生産や畜産と連携した野菜生産の拡大等地域循環型農業の確立を図るとともに、地形
 やこう配等の条件に応じた生産基盤の整備や良好な漁場の整備・拡大によって、「あわび」「い
 わがき」等の増殖を推進するほか、農山漁村の快適な生活環境の整備を推進する。
  また、豊かで緑に支えられた地域を形成するため、多様な森林資源の造成と活用はもとより、
 海岸林をはじめ森林の公益的機能の維持増進に努めるなど、海・山・川の恵みを背景に環境にや
 さしい農林水産業の展開を図る。



(大曲・仙北地域の将来像)


  さまざまな観光資源を活用した人情味あふれる広域的観光地が形成され、
 米と野菜を中心とした農業経営の複合化や都市との交流が進むとともに、
  さらに整備が進んだ高速交通体系を活用した多様な交流が図られ、
 人々がくつろぎとゆとりを感じられる
 自然と調和した美しい地域空間の形成をめざす。


(地域づくりの基本方向)


○ 特色ある歴史文化と豊かな自然に彩られた交流・観光拠点の整備

  当地域は、秋田新幹線の開業や秋田自動車道の開通により、高速交通体系が整備され、多彩な
 交流が可能になった。今後は、特色ある民俗文化や歴史、自然などのさまざまな観光資源を活用
 した地域ならではの人情味あふれる観光振興を進めていく必要がある。
  このため、市町村等と一体となって観光誘導標識の充実に努めるほか、観光情報提供機能の向
 上を図り、広域的な観光ネットワークを構築する。
  また、豊かな時を過ごせるように、産業、生活文化、休養施設等を総合的に活用した体験観光
 拠点の整備を図るとともに、ホスピタリティの向上に努める。

○ 多様な地域資源を生かした農業の複合化の推進

  第1次産業のウエイトが県内で最も高く、特に、米の生産量は全県の約2割を占め、県内有数
 の米作地帯となっている。野菜など収益性の高い複合作目は、広域農協の統一ブランドによる生
 産・出荷体制が整い、産地形成が着実に進みつつある。今後は、米を基幹としつつも、野菜など
 の産地拡大に向けた意欲的な取組みをさらに加速し、足腰の強い経営の確立を図っていく必要が
 ある。
  このため、稲作においては、低コスト・高能率生産体制を確立するとともに、適地適産による
 食味「特A」を維持しながら、「秋田せんぼく米」のブランド確立を図る。さらに、野菜など複
 合作目については、地域ブランドの「秋田まごころほうれんそう」などを主体に周年集出荷体制
 を確立し、農業経営の複合化を推進するほか、グリーン・ツーリズムへの積極的な取組みなどに
 より、観光分野との連携強化をめざす。
  また、情報通信基盤を活用し、農産物の出荷状況や市況等の迅速な把握に努め、消費者や市場
 ニーズの変化に柔軟に対応しうる生産流通体制の構築を図る。

○ 県内外との交流を促進する交通ネットワークの強化

  秋田新幹線と秋田自動車道の整備により、県内外との交流の可能性が飛躍的に高まっているが
 、この成果を観光のみならず、産業や文化・スポーツなどにも拡大させていくためには、交流機
 能のさらなる強化が必要である。
  このため、盛岡秋田道路や本荘大曲道路の地域高規格道路の整備、秋田自動車道の4車線化な
 どを促進し、多様な交流・連携の拠点形成をめざす。 

○ 自然と調和した美しい地域空間の形成

  当地域は、景観としても価値のある農村や森林、水辺などが、長年の管理により美しく維持さ
 れており、住民が自らの住む地域に誇りと愛着を持ち続けるためにも、こうした地域空間を保全
 し、後世に伝えていく必要がある。
  このため、農地や森林の保全と活用を進めるとともに、自然景観に配慮した水辺空間や公園な
 ど人々がくつろぎを感じられるゆとりある生活環境について、グラウンドワーク活動やボランテ
 ィア、NPOに対する支援策を講じつつ、これらと連携して整備を図る。



(横手・平鹿地域の将来像)


 安全・安心を求める市場や消費者ニーズにマッチした豊富な農産物やその加工品を供給するフー
 ドセンターとしての地位をめざし、
 広域観光圏「イデハのくに」を核として、
 観光、農業、工業等を結びつけた総合的な産業振興のもと、
 秋田ふるさと村から多彩な産業情報が発信され、
 日本海側と太平洋側を結び、
 人、モノ、情報の活発な交流が繰り広げられる県内屈指の交流拠点地域を形成する。


(地域づくりの基本方向)


○ 新たな流通時代に対応した市場競争力あふれる農林業の展開

  当地域は稲作を基幹としながらも、果樹、野菜、花き等の生産も盛んで、これら米以外の作目
 が農業粗生産額全体に占める割合は県平均を大きく上回っている。また、県内初の取り組みであ
 る「アパート方式の大型ハウス団地」の形成や、県南3郡をエリアとした広域集出荷施設「県南
 園芸センター」が十文字町に設置されるなど、産地確立のための条件整備が図られている。
  今後は地域農業の担い手が、地域の条件を活かしながら消費者ニーズに対応した多様な農業展
 開ができるよう条件整備を図っていく必要がある。
  このため、年間を通して効率的な生産ができるようにハウス団地群や生産基盤の整備を進める
 ととともに、光選別、パッケージング、情報ネットワークシステム等高能率・高精度な集出荷調
 整機能と高速交通体系を活用し、市場競争力あふれる産地形成を図る。
  また、県内トップクラスのシェアを持つ菌床しいたけなど特用林産物類の生産拡大により、農
 林複合経営を推進する。

○ 「イデハのくにづくり」を核とした産業振興

  当地域を一つの「くに」と位置づけ、圏域が一体となって「ゆとり」や「豊かさ」を実感でき
 る「イデハのくにづくり」をテーマに広域的な観光振興や地域づくり活動を展開している。
  当地域は、集客力のある観光資源が少ないことから、秋田ふるさと村の魅力アップを図るとと
 もに、周辺施設との連携をこれまで以上に深め、集客力を高める必要がある。
  また、地域のすぐれた農産物、その他の素材をそのまま提供するだけでなく、それらを生かし
 ながら、加工することにより新たな特産品を開発していく。
  そのため、秋田ふるさと村を拠点とする広域観光ネットワークの形成や、地域の農産品など素
 材の活用に向けた異業種交流の活性化により、新たな特産品開発を進める。
  さらに、開発特産品の紹介や通信販売、工業製品展示会の開催等による秋田ふるさと村の産業
 情報発信基地化を進める。

○ 日本海側と太平洋側を結ぶ広域交流拠点づくり

  2本の高速道路の開通により、従来から交流のあった北上地域をはじめ県境の垣根を越えた交
 流が活発化している。
  今後は、他地域との交流パイプを一層拡大し、日本海側と太平洋側とを結ぶ、人、モノ、情報
 等の交流拠点を形成していくとともに、拠点にふさわしい諸機能を備えていく必要がある。
  このため、両インターへのアクセス道路等の道路網の整備促進をはじめ、農産物及び工業製品
 等の集出荷の効率化を図るための物流拠点や情報通信基盤の整備促進、高速交通体系を生かした
 工業の集積、観光振興による交流人口の拡大、都市機能の充実と質感の高い生活空間の整備を図
 る。
  さらに、北上地域をはじめ他地域との連携を促進する交流・イベント等を推進する。



(湯沢・雄勝地域の将来像)


  西栗駒山系の雄大な自然と豊富な温泉資源に恵まれ、本県の南の玄関口として、
  岩手・宮城・山形三県との交流地域としての優位性を発揮するため、
 交通基盤の整備充実を図るとともに、
  圏域が一体となった広域的な情報通信ネットワークシステムを構築し、
  冬期農業の確立による周年型農業の推進や、
  付加価値を高めるための農林業と連携した地場産業が展開され、
  さらに、歴史や個性的な伝統文化を最大限に活用しながら、
  地域資源や体験型の観光資源等を利用した都市との交流などをめざした
 雄湯郷構想に基づく地域の活性化を図る。


(地域づくりの基本方向)


○ 岩手・宮城・山形三県の県際交流拠点としての広域的なネットワーク
 システムづくり

  当地域は、本県の南の玄関口として、岩手・宮城・山形三県と県境を接し、また、西栗駒をは
 じめとした豊かな自然や温泉資源に恵まれ、国道網等の整備により県内外からの交流人口の増大
 が見込まれている。
  このため、県際地域として持っている他県等との交流機能を地域の優位性として位置づけ、自
 然との一体感を味わえる体験型観光資源のネットワーク化や情報提供機能等を一層充実していく
 ことが求められている。また、圏域が一体となって公共施設や、医療や福祉を含めた行政サービ
 ス等をネットワーク化するシステムづくりを積極的に推進していく必要がある。

○ 野菜・花きなど高収益作目を中心とした複合経営の確立と周年農業
 の推進

  当地域は、農家戸数・人口とも減少傾向にあり、また高齢化、後継者不足も懸念されている。
  このため、これまで以上に収益性の高い野菜や花き等の生産振興を図りながら、バランスのと
 れた複合経営を確立していく必要がある。また、国道網の整備により冬期間の交通が確保された
 ことから、広域的な青果物集出荷体制や種苗供給体制を生かし、仙台市などを消費地とする冬期
 農業を含めた周年型農業の一層の推進を図っていく必要がある。

○ 中心市街地の再活性化と、付加価値を高めるための農林業と連携した
 地場産業の育成と販路
の拡大

  当地域では、人口減少や高齢化の進行により、中心市街地の空洞化が進んでおり、大型倒産等
 の影響もあり地域経済が沈滞化している。
  このため、地域住民でにぎわう街づくりを進め、地場産業の生産性の向上により地域経済を活
 性化させ、定住人口の確保を図っていくとともに、地域が有している優れた技術を生かした製品
 改良や開発を進め、農林産物加工による高付加価値製品開発や流通基盤の整備など、地域の主力
 産業である農林業と地場産業がより一層連携していく必要がある。

○ 豊かな自然や体験型の観光資源を生かした、交流と連携を基軸とした
 地域づくり

  当地域では、豊かな自然や歴史、個性ある伝統文化に加え、体験型の観光資源を創造していく
 こととしている。
  このため、これらの資源を有効に活用し、都市部も含めた多様な交流を進めていくためには、
 地域が連携した広域的な地域づくりが必要であり、また、これらの交流を通して、地域の優れた
 農産品や地場産製品についての販路拡大を図っていくなど、地域経済の活性化に向けた取り組み
 を促進していく必要がある。


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